ラップアップセミナーを開催

2019年3月11日

2019年3月5日、7日、11日

2019年3月、ヤンゴン、ネピドー、マンダレーの三都市において、分科会リーダーやメンバーに対してラップアップセミナーを実施しました。

1.セミナー目的

輸送ネットワーク、集配作業、局内作業の各分科会における2016年から2019年までの3年間の技術協力プロジェクト活動や施策を振り返ることで、本プロジェクト終了後にミャンマー郵便が自主的かつ継続的に取り組めるよう、ラップアップセミナーを開催しました。

2.セミナーの模様

ラップアップセミナーでは、JICA専門家を講師としこれまでの活動や成果を振り返りました。

輸送ネットワーク分科会では、郵便輸送ネットワークにおいて重要な考え方である『結束(注1)について、改めて説明したほか、郵便輸送ネットワークを把握・管理するための資料の作成・更新方法についても丁寧に確認しました。

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『結束』について説明するJICA専門家

集配作業分科会では、配達資料(注2)のメリットや作成方法を説明し、「配達員として誇りを持って働き、地域住民に信頼され愛される配達員になりましょう!」と伝えました。局内作業分科会では、郵便番号の重要性やその普及方法について説明をしました。また、集配作業分科会と局内作業分科会に共通して、本プロジェクトで導入した『朝礼』を継続していくことの重要性も伝えました。

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郵便番号の重要性を伝えるJICA専門家

3.受講者の感想

セミナーの最後では、受講者と意見交換を行いました。とくに、3年間ともに活動してきた分科会リーダーやメンバーから、本プロジェクトで学んだことを今後のミャンマー郵便の発展に活かしたいという熱い決意が語られました。

「各分科会についての活動説明も、非常に勉強になりました。ミャンマー郵便でまだまだやることはたくさんあるが、この3年間で専門家に指導してもらったことにより、ミャンマー郵便もだいぶ変わってきたし自信にもつながっています。」
「輸送ネットワーク分科会で作成した結束相関図(注3)は、見ればその郵便局のオペレーション内容がすぐ分かる資料。その局に聞いたり行ったりする必要がないのが良いと思う。今後も輸送関係資料のアップデートに努めていきたいです。」
「JICA専門家には大変感謝しています。集配分科会としては、JICA専門家の教えに基づき、配達準備作業時間の短縮に努めている他、配達地図の作成に着手しています。」
「朝ミーティングのおかげで、配達員の態度が変わってきました。ミャンマー郵便の研修においても、差出人の『思い』を意識して配達するよう配達員を指導しています。」
「局内分科会のリーダーとして、本プロジェクトで実施してきた改善内容に継続的に取り組みたいし、それがミャンマー郵便の役割です。」
「JICA専門家の教え方はミャンマー郵便にとって使いやすいと思っています。窓口担当者向けの朝ミーティングを実施することにより、局員の態度も明るくなり、元気にお客さまに接することができるようになりました。」

この3年の活動や成果がミャンマー郵便において活用され、ミャンマー郵便が更に発展していくことをJICA専門家一同願っています!

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受講生との記念撮影!

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受講生との記念撮影!

(注1)結束とは、「お客さまにあらかじめ約束した配達日数内の配達を実現するために、輸送便の出発・到着時刻に合わせて、局内における各作業の手順、締切時刻を明確に設定し、遵守徹底すること」です。結束を確保することは、郵便サービスの使命でもあります。

(注2)配達原簿とは配達ルートに沿って建物名や居住者の住所、氏名等を列記した住所一覧であり、配達地図とは建物の所在地・番地を記載した地図のことです。ともに、配達を効率的に行うための基礎資料です。

(注3)「輸送便により到着した郵便物の区分から配達出発まで」と、「窓口で郵便物を引き受けてから輸送便で送付するまで」における郵便物の流れをひとつの時間軸(表)で表した図。