ドミニカ共和国 ラテンアメリカ国際保健フォーラム

2016年11月20日

ドミニカ共和国の首都、サントドミンゴにおいてJICA主催の“ラテンアメリカ国際保健フォーラム”が11月16日から3日間の日程で開催されました。テーマは「持続可能な開発目標(SDGs)期の中南米における地域保健、プライマリー・ヘルス・ケア(PHC)の課題と役割」で、米州保健機関/世界保健機関(PAHO/WHO)による「モンテビデオ宣言以降のPHCを基盤とする保健システム強化の成果と課題について振り返る」ことと、「SDGs期を迎え、ミレニアム開発目標(MDGs)からの継続課題に加え、非感染性疾患や公衆衛生上の危機など新たな課題への対応における地域保健・PHCの課題と役割について共通認識の醸成」を目的としています。
中南米・カリブ海地域の8カ国(ドミニカ共和国、ニカラグア、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、キューバ、パラグアイ、ボリビア)で実施されている保健分野のJICA技術協力プロジェクトから、カウンターパートと日本人専門家、各JICA在外事務所保健案件担当者、また、日本のJICA本部から、国際協力専門員と、人間開発部職員、そのほかに米国からPAHO/WHOと米州開発銀行(IDB)の代表者が集りました。我がSAMANIプロジェクトからは、セラヤ・セントラル保健管区局長のフェルナンド・カナレス医師、チョンタレス保健管区疫学担当官ディルマ・シリアス医師、副総括/地域保健の渡辺専門家が参加しました。
フォーラム初日に各国の代表者から、健康について住民と共に考え、行う、住民参加による疾患予防活動の促進や、第一次医療施設の医師や看護師の技術と知識の強化、研修ガイド(テキスト)や家庭保健チームのガイドライン作成など、様々なプロジェクトの活動とその成果が紹介されました。また、各国共通の課題として、他省庁や外部機関と連携し、保健問題に継続的に取り組むための政策や、保健行政官の管理能力強化の必要性が挙げられました。
ニカラグア代表のカナレス局長は、SAMANIプロジェクトの主な成果を発表し、戦略的で分かり易いと評判でした。また、フォーラム会場に設置された展示ブースで、プロジェクトの成果品である研修テキストやプロジェクト活動の写真を紹介しました。ブースを訪れた参加者は特に研修テキストに興味を示し、研修テーマの選択方法や、研修方法についての質問を受けました。
フォーラムの3日目はドミニカ共和国で実施されている「第三保健地域母と子のプライマリーヘルスケアプロジェクト」の活動現場を視察し、より具体的な情報収集や関係者との意見交換の機会になりました。

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ラテンアメリカ国際保健フォーラムの様子

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プロジェクトの発表を行うカナレス局長

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展示ブースでプロジェクトサイトの説明を行うシリアス疫学担当官(中央)と渡辺専門家(右端)