ホンジュラスの技術協力プロジェクトと技術交換

2018年2月21日

周辺諸国で展開中の類似プロジェクトと活動における知見を共有し、プロジェクト活動の質を高めることを目的とした“技術交換”を行うため、チョンタレス保健管区(SILAIS)のレファラル・カウンターレファラル担当技官、セラヤ・セントラル保健管区の結核・HIV担当技官の2名とプロジェクト総括の日本人専門家の3名が、ホンジュラスの「『国家保健モデル』に基づくプライマリー・ヘルス・ケア(PHC)体制強化プロジェクト」(PROAPS)を訪問しました。2名の技官は、プロジェクト活動で、多くの巡回指導に取り組んできました。

2月19日から3日間の日程の中で、ホンジュラス保健省のPHCモデルである「国家保健モデル」の全国普及研修およびPROAPSプロジェクトの最終成果報告会に同席しました。そこで、2名の技官が分担して、ニカラグアのSAMANIプロジェクトが両SILAISで取り組んできた実践的なPHC活動の成果を発表し、質疑応答を行いました。ホンジュラスからは、PROAPSの対象地域であるレンピーラ県とエル・パライソ県におけるPROAPSの活動事例が紹介されました。今回の技術交換を通じて、両国の保健行政には、組織体制に違いがあるものの、住民参加活動など、取り組むテーマには多くの共通点があることが確認されました。

ニカラグアから参加した2名の技官は、他国で実施されている同分野の案件を知ることで、自国ではPHC展開のための組織が整備され、責任の所在や取り組み方法が明確になってきているという強みを確認することができました。一方、ホンジュラスのPROAPSの強みとしては、家庭調査票がデジタル入力され、各家庭のリスク分析の結果を「赤・黄・緑」の信号色で分類した、とてもわかりやすい評価表を用いて実施されている点があげられます。

ニカラグアへ帰国後、第6回半期評価会・ワークショップにおいて、今回の経験を報告し、SAMANIプロジェクトのESAFC活動とPROAPSの類似性を参加者と共有しました。また、PROAPSプロジェクトが作成したPHCマニュアル、好事例集、リスク分析信号カードなどを紹介し、今後の活動に生かせるか検討し始めています。

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PROAPSプロジェクトの最終報告会でSAMANIプロジェクトの活動を紹介