母子保健サービス実態調査の開始

2018年5月25日

2015年10月のベースライン調査時に、母子保健サービスを提供する医療従事者と、それを受ける利用者に対して行うインタビュー調査である母子保健サービス実態調査を実施しました。この結果を基に、母子保健サービスの改善策を立て、プロジェクト活動として母子保健技術委員会の設置、母子保健研修プログラムの構築、研修教材の作成、研修ファシリテータ-の育成、研修の実施およびモニタリング、巡回指導などを実施してきました。今回エンドライン調査の一部として、ベースライン調査と同様の実態調査を行い、調査結果を比較検討し、母子保健サービスの実態の変化を確認します。実際の調査では、プロジェクトのテクニカルアシスタント3名が、前回調査と同様に、産前健診と乳幼児健診を終えたばかりの利用者に、施設の出口で「今受けた母子保健サービスの内容」を聞き取ります。次に施設で、医療従事者が利用者のカルテに記載した「提供したサービスの内容」と照合し、差異がないかを確認します。収集するサンプル数の目標は、調査テーマ1)産前健診、2)乳幼児健診について、各保健管区(SILAIS)で50件ずつです。

調査用紙の内容や実施計画などについて、両SILAISの承認を得て、調査に取り掛かろうとした矢先の4月18日に、社会保険に関する改革法案の閣議決定がなされたことに対して市民による抗議活動が始まり全国へ拡大しました。原因となった法案の撤回だけでは騒ぎが収まらず、改革反対派は、大統領および副大統領の辞職を要求し、幹線道路を封鎖しました。プロジェクト対象地域であるチョンタレスおよびセラヤ・セントラル内も道路封鎖が多く、移動ができない状況となっています。

そんな中、プロジェクトのテクニカルアシスタント3名は、当初の調査日程を変更して、移動および調査可能な保健施設から母子保健サービス実態調査を開始しました。来年7月のプロジェクト終了を見据えて、安全に十分に配慮しながら、実地調査に取り掛かっています。

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健診を受けた母親へのインタビュー

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健診を受けた母親のカルテを確認