ニカラグアからの一時国外退避

2018年6月26日

2018年4月18日に大統領府から公表された社会保険改革法案の閣議決定に端を発し、首都マナグアで抗議活動を開始した改革反対派と、政府が投入した警官隊とが激しく衝突し、その後、抗議行動は全国へ拡大しました。ニカラグア国内はこの政情不安により、治安が急速に悪化しました。プロジェクト対象地域であるチョンタレス県およびセラヤ・セントラル県内でも、各所で反対派による抗議のため、道路が封鎖され、都市間の移動が困難な状況となってしまいました。

日本人専門家は、5月16日JICAニカラグア事務所の安全対策措置により、首都への一時避難の決定を受け、翌日任地を離れました。首都では、保健省内のプロジェクト事務室で、対象地域の関係者と連絡をとりながらプロジェクト業務に当たっていました。しかしながら、治安状況は改善されず、6月20日国外への一時退避が決定し、6月26日ニカラグアを出発し、帰国することになりました。

国外退避前に、日本人専門家が不在となる期間のプロジェクト運営に関して、保健省やJICAと協議し、現状を見据えて作成した業務計画変更案を作成し、3名のテクニカル・アシスタントに引継ぎを行いました。日本人専門家は、一時的に日本へ帰国しますが、テクニカル・アシスタントとカウンターパートによりプロジェクト活動は継続していきます。

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保健省保健サービス総局内プロジェクト事務所にて執務する専門家3名