活動計画会合

2015年1月31日

2015年1月

2014年12月に実施した質的調査の結果をプロジェクト関係者(ラゴス州保健省、プライマリー・ヘルス・ケア庁、プロジェクト対象地域関係者、ユニセフ)と共有しました。スラムの住民が母子保健サービスを利用しようとする際に感じる障壁について、ラゴスで長年保健行政に携わるプロジェクト関係者でもあまり把握していなかったようです。
その後、障壁を軽減するための解決策について話し合いました。公的プライマリー・ヘルス・センター(PHC)が実施できそうな改善案として、定期的なアウトリーチ活動、未受診者の追跡(注1) 、3輪タクシー組合との協働(注2)が挙げられました。3輪タクシー組合との協働はコミュニティの人々がよく利用する乗り物を緊急搬送システムに組み込むという前例のない斬新的なアイデアで、もし活動が軌道に乗れば興味深い例になると考えられます。また、コミュニティ・レベルにおいて実施できそうな改善策として母親グループの創設(注3)や住民との定期的な対話集会(注4)の開催などが挙げられました。これらの案については実施可能性や方法、スケジュールについて今後詳細に検討され最終的な支援策を決める予定です。
また、本プロジェクトがもたらすインパクト(成果)を検証するための研究デザインについても協議がしました。介入前のベースライン調査、介入後のフォローアップ調査の実施、そしてデータ解析方法について大枠で合意が得られました。今後、研究に関する詳細を記したリサーチ・プロポーザルを作成し、ベースライン調査に向けて準備を進めていくことになります。

(注1)予防接種を受けていない子供や産前健診に来ていない女性の追跡など。
(注2)公的PHCへアクセスしやすくするための案。
(注3)特に母子保健サービスに関する情報共有の場になることを想定。
(注4)保健教育を実施や、公的PHCで提供しているサービスについて情報を共有する場となることを想定。

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会議中は参加者全員が集中し建設的な意見を得ることができました。

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3輪タクシー。多くの市民が利用する。