パレスチナ廃棄物プロジェクトフェーズ2スタート!

2015年8月26日

1990年代後半から我が国はパレスチナに対し、廃棄物管理の改善を目的とした第一次無償資金協力(1999年)、ジェリコ・ヨルダン渓谷における技術協力プロジェクト(フェーズ1)と第二次無償資金協力(2007年)、第三次無償資金協力(2013年)と、協力を続けてきました。

今回スタートしたパレスチナ廃棄物管理能力向上プロジェクトフェーズ2では、地方自治庁(MoLG:Ministry of Local Government)及び関係機関へのキャパシティディベロップメント支援を通して、廃棄物管理政策、基準、ガイドライン策定等を行い、廃棄物管理を担う広域行政カウンシル(JSC:Joint Service Council)の能力強化を図っていきます。プロジェクトでは、パレスチナのヨルダン川西岸地域における各JSCの能力を平準化及び底上げを図るべく5つの対象JSC(トゥバス、カルキリア、ナブルス、北・北西エルサレム、北東・南東エルサレム)の能力向上を支援します。これらの活動はパレスチナの廃棄物管理国家戦略に基づいて実施されます(図1)。

プロジェクトの一つの特徴は、フェーズ1および他ドナーによって養成された現地人材を現地専門家チーム(LET:Local Expert Team)として活用することにあります。LETは日本人専門家チーム(JET:Japanese Expert Team)と共にMoLGと協力して5つのJSCの能力強化を行います(図2)。この取り組みを通じて、プロジェクト終了後もパレスチナに「自律的かつ持続的な廃棄物管理の改善が行われる仕組み」が構築されることを目指しています。

【画像】図1 プロジェクトの概要

【画像】図2 プロジェクト組織図