いよいよ動き出す−この国初めての地方救急調整センターの構築に向け−

2014年7月8日

パラグアイ共和国カアグアス県コロネルオビエド市にある県知事会議室において、地方では初めてとなる保健統合サービス・ネットワーク(RIISS)委員会設置に向けた会合が6月9日開催されました。

参加者は厚生省本省より企画・評価総局長、保健医療サービス・ネットワーク総局長、プライマリーヘルスケア総局長等7名が参加し、救急システム局(SEME)からは医師局長等3名が参加しました。また、カアグアス県からは県知事、県医療審議会長等3名および第5衛生行政局(厚生省カアグアス地方機関)からは衛生行政局長はじめ衛生行政局職員、県地域病院長等7名に加え3名の日本人専門家が参加し、計23名で開催されました。

これまでのRIISS構築に向けた準備会合では、各専門のグループ会合でしたが、今回の会合では、それらを総合した形でカアグアス県コロネルオビエド市に新しく設置される救急調整センターの体制(組織、人員、予算、救急車配備、緊急連絡網、病院連携、SEMEとの連携等)について協議を行いました。これから県レベルでの救急連絡体制について、他県への普及も見据えたモデルを確立・構築していきます。救急調整センター設立にあたり協力関係機関代表者(厚生大臣、県知事、第5衛生行政局長、救急システム局長、JICAチーフアドバイザー)が協定書を締結し、より連携強化を図ることになりました。今後は、RIISS委員会を設置し、毎月1回の頻度で委員会会合を開催することとし、次回会合からはより具体的な活動協議を行うため警察、消防からの参加も要請することになりました。

本会合には厚生省本省から3名の総局長が参加しました。企画・評価総局長と保健医療サービス・ネットワーク総局長の両名は会合前日の6月8日(日)JICA本邦研修から帰国したばかりであり、業務山積の中、地方初のRIISS委員会設置会合に参加したことは、本プロジェクトに懸ける期待の大きさがうかがえます。また、カアグアス県保健医療サービス向上を目指して厚生大臣、県知事、カアグアス国立大学長、JICAチーフアドバイザーが昨年2013年10月10日に締結した関係機関連携協定書の存在も大きいと思います。これから中央レベルとのより強固な連携を図りながら、全国展開を見据えた県レベルでのモデル構築を進めていきたいと考えています。

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RIISS委員会設置に向けた会合の様子。

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RIISS委員会設置に向けた会合の様子

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厚生省救急システム局(SEME)の救急調整センターを見学し、業務内容の指導を受けている。