家族保健ユニット継続教育研修実施(高血圧・糖尿病ケア)

2016年12月19日

近年、パラグアイでは高血圧や糖尿病等の生活習慣病が増えています。そのため、これらの疾患対策は保健セクターにおける最優先課題のひとつとなっています。

2016年6月24日、7月8日、7月22日の3回に渡って、プロジェクトサイトのあるコロネル・オビエド市にて、カアグアス県全44の家族保健ユニット(Unidad de Salud Familiar, USF)の保健医療従事者を対象としたモジュール7(高血圧・糖尿病)の継続教育研修が行われ、参加者は医師39名、学士看護師32名、准看護師33名、保健推進員33名の計137名でした。

2012年のプロジェクト開始以来、USF保健医療従事者の能力強化を目的とした継続教育研修を行っており、全研修テーマであるモジュール1から10(注)のうち、今回の研修を含め1から7までが終了しています。

本研修では、両疾病の基礎情報から予防法や治療法、両疾病に対するUSF及び各保健医療従事者が果たす役割、住民参加型の健康促進などについての講義が行われました。
また、プレゼンテーションを用いた講義だけはなく、出席者自身の健康状態を知ってもらうとともに、いかに患者に応じた食事や運動指導が必要であるのかといったことを体験的に理解してもらうため、出席者同士による身長、体重、血圧、血糖値の測定、BMI(体格指数)計算や、普段食べている食事の摂取カロリー計算、さらに健康的な身体を保つためのエクササイズなどの実習も行われました。

研修終了後のアンケートでは、「最近、高血圧や糖尿病患者が増えており、USFにおいてどのようなケアをすればよいのか理解できた。」、「講義だけではなく、実習がふんだんに盛り込まれており飽きなかった。」、「生活習慣病では、なにもよりもまず普段の生活(睡眠、運動、栄養)が大切なことが確認できた。」といったコメントがありました。

(注)モジュール1(プライマリヘルスケア継続教育概論)、モジュール2(USFが提供するサービス)、モジュール3(家族保健データの収集・管理・活用)、モジュール4(住民参加型ヘルスプロモーション)、モジュール5(コミュニティによる保健推進)、モジュール6(リプロダクティブヘルス)、モジュール7(高血圧・糖尿病ケア)、モジュール8(乳幼児統合ケア)、モジュール9(高齢者統合ケア)、モジュール10(精神衛生における統合ケア)

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