プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)パラグアイ酪農の持続可能な発展をめざすネットワークを活用した酪農家支援体制構築プロジェクト
(英)Project for Formulating Support System of Dairy Farmers through the Network for Sustainable Development of Dairy Sector in Paraguay
(西)Proyecto de Formulación del Sistema de Apoyo a los Productores Lecheros a través de las Redes para el Desarrollo Sostenible del Sector Lácteo del Paraguay

対象国名

パラグアイ

署名日(実施合意)

2021年11月30日

プロジェクトサイト

全国

協力期間

2022年3月1日~2026年4月30日

相手国機関名

(和)生産協同組合連合会
(英)Federation of Production Cooperatives Ltd.(FECOPROD)

日本側協力機関名

(和)国立大学法人帯広畜産大学
(西)Universidad Obihiro de Agricultura y Medicina Veterinaria

背景

同国の多くの酪農家は経験が浅いため、家畜飼養・衛生管理・繁殖管理等に関する適切な知識・技術を有しておらず、農協獣医師の指導に全て依存せざる得ない状況であった。他方、農協獣医師を取り巻く環境についても多くの課題を残していたため、「東端畑作地域・酪農技術向上支援」(PROMELEフェーズ I、2011年6月-2016年6月)、「東部地域・酪農振興のための農業研修拠点の形成と人材育成支援」(PROMELE フェーズII、2016年7月-2021年7月)のプロジェクトを実施した。この二つのプロジェクトを通じて、搾乳技術、栄養管理技術、飼育管理技術、繁殖管理技術などが向上しただけでなく、農協獣医師の酪農家への指導力が向上し、一定の成果を得た。しかしこれらのプロジェクトを通じて、1)酪農家間で知識・経験の共有がされない、2)記録(データ)に基づいた酪農経営の重要性についての意識の欠如、3)農協獣医師間の情報共有ネットワークや体制整備の必要性などが、同国の歴史的背景や習慣なども相重なり、更なる課題として判明した。このため、パラグアイ生産者組合連盟(FECOPROD)の酪農情報システムの活用を促進するとともに、これまでのプロジェクトの知見・経験が蓄積された日系セタパール財団のデモンストレーション牧場を利用し、農協獣医師間のネットワークを強化し、知識・経験を共有することで酪農家支援体制が構築されることが期待される。

目標

上位目標

パラグアイ共和国南東部地方を中心として酪農情報に基づいた指導支援体制が整備される。

プロジェクト目標

農協獣医師によるパラグアイ生産者組合連盟(FECOPROD)の酪農情報を活用した酪農家支援体制が強化される。

成果

1. FECOPRODの酪農情報システム(SISCOLE)が強化される。​
2. 農協獣医師が科学的に示された酪農情報システム(SISCOLE)の記録(データ)に基づいた酪農・経営指導ができるようになる。​
3. FECOPRODを中心に酪農情報ネットワーク共有体制が構築される。

活動

成果1
1-1 酪農情報システム(SISCOLE)の調査・活用方法を検討し、簡易マニュアルを作成、必要に応じて修正する。
1-2 SISCOLEの利用に関する講習会を開催する。
1-3 モデル酪農家への実践指導を通じた内容検証をする。
1-4 内容検証を踏まえて、マニュアルの見直しとシステム改善に向けた提言をする。

成果2
2-1 農協獣医師、モデル酪農家の参画条件を検討・策定し、モデル酪農家を確定させる。
2-2 デモ農場およびモデル酪農家の酪農データを用いたデータ分析などの技術指導を行う。
2-3 農協獣医師によるモデル酪農家実践指導を行う。

成果3
3-1 FECOPROD傘下の農協所属獣医師のデータベースを作成するとともに、事例の管理・共有のための問い合わせ窓口を設置し、運用する。
3-2 酪農家向けのQ&A集の作成・運用する。
3-3 獣医師間の合同会議を開催し、情報共有を行う。
3-4 酪農関連の行政機関への活動報告を含めたネットワークを構築する。

投入

日本側投入

日本人専門家、プロジェクト実施に係る必要経費

相手国側投入

プロジェクト実施に必要な人材配置
プロジェクト事務所及び執務環境
現地運営費