プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)パラグアイ伝統工芸品ニャンドゥティ・ブランディング事業
(英)Paraguayan Traditional Craft "Ñanduti" Branding Project

対象国名

パラグアイ共和国

署名日(実施合意)

2022年3月8日

プロジェクトサイト

イタグア市とその周辺地域

協力期間

2022年4月1日から2023年3月1日

相手国機関名

パラグアイ共和国・アスンシオン市ならびにイタグア市

日本側協力機関名

認定・特定非営利活動法人ミタイ・ミタクニャイ子ども基金

背景

パラグアイの伝統工芸品ニャンドゥティはパラグアイ国家無形文化遺産に制定されたにも関わらず、ニャンドゥティの作り手は減少傾向にある。理由は、作り手たちが組合や仲介人に商品を売って収入を得る際、その買取り価格が低かったり、手数料を支払う必要性があったりと収入面での厳しい状況が理由である。
また、著作権などの保護が十分になされていない。中米グアテマラでは、マヤ文明の創造品であるウイピルの集団的知的所有権の保護を目的としたマヤ先住民族女性の社会運動が起きている。グアテマラの事例を考えるとパラグアイのニャンドゥティについても作り手の保護、著作権の保護が喫緊の課題である。
本基金は、ニャンドゥティの作り手から商品を直接買い取るフェアトレード事業を行なってきている。作り手の作業時間や商品の品質にあった値段で商品を買い取り、買い取った商品は日本のイベントやオンラインショップで販売している。価値ある伝統工芸品であるが、刺繍部分に髪の毛が混入していたり、キャッサバ芋を使用したでんぷん糊に泥が混入していたり、玉留めの位置が定まっていなかったりと、基礎的な部分での技術向上が必要である。また、ニャンドゥティの刺繍をアクセサリーや洋服へと加工してほしいという市場のニーズはあるが、作り手には技術がなく、コスト計算もできないことから課題が多い。

目標

上位目標

ニャンドゥティ職人の生活の質が保証され、持続可能な活動が担保される。

プロジェクト目標

パラグアイの伝統工芸品ニャンドゥティの作り手の技術向上とブランディング・マーケティング

成果

・製作技術やデザインが向上される。
・マーケティングやブランディングの知識の獲得を通じて商品価値が向上される。
・著作権等に関する知識の獲得を通じて商品の価値が保護され、買い手(仲買人)との対等な関係も構築する。

活動

・製作技術(適切な玉留め方法、キャッサバ糊の精錬方法、均整のとれた刺繍の仕方など)に関する講習の実施。
・日本におけるオンライン販売のブランディング。
・コスト(仕入れ値、労働時間など)管理に関する講習の実施。
・ブランディングや商品管理に関する講習の実施。
・著作権やパテントについての講習の実施。
・パラグアイ伝統工芸院認定ニャンドゥティ技術指導資格を保有しているパラグアイ日系人を専門家として派遣し、現地で技術指導。
・パラグアイ日系人の洋裁師を日本へ派遣し、ニャンドゥティモチーフを洋装に応用する技術や日本市場での販売技術を習得。
・村の作り手女性たちへの技術指導。
・日本市場でニャンドゥティを販売。

投入

日本側投入

人材

スタッフ 3人
現地調整員 1人
専門講師 3人

物品

糸、キャッサバ糊、金具など

相手国側投入

人材

アスンシオン市及びイタグア市在住のニャンドゥティ職人

施設

イタグア市内のサロン