第6回広域研修「生態系を活用した適応策・緩和策」の開催

2021年8月16日

第6回広域研修「生態系を活用した適応策・緩和策」が6月23日~7月28日に実施されました。太平洋気候変動センターのeラーニングプラットフォームにて実施された本研修には、11か国(ミクロネシア連邦、フィジー、キリバス、ナウル、ニウエ、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ツバル、バヌアツ、東ティモール)から計59名が参加しました。

太平洋島嶼国は経済やコミュニティの生計を天然資源に依存していることから、森林やマングローブ林などの生態系を活用した適応策(Ecosystem-based Adaptation:EbA)・緩和策(Ecosystem-based Mitigation:EbM)は、気候変動への対応を行う際の重要な手法になっています。

研修は、資料やビデオで学ぶ自主学習と他の研修生と一緒に取り組む実習の2つで構成されています。自主学習では太平洋地域環境計画事務局(SPREP)が実施したプロジェクトを含む大洋州の事例を活用しながら、気候リスク、生態系の脆弱性、脆弱性評価、パイロットから国レベルの取組へのスケールアップ等について網羅的に学習が行われました。その後、実習では、各国毎にEbA・EbMに関連するプロジェクト形成のためグループワークが実施されました。

ソロモン諸島からの参加者からは「EbA・EbMの基本的なコンセプトや事例、及び生態系にとっての重要性を理解することができました。グループワークでは自身とは異なる視点からの意見を聞くことで新しい学びがあり、また、EbA・EbMの様々な複雑性についても理解を深めることができました」と感想が述べられました。

次回は食糧(農業・漁業)をテーマに広域研修が実施される予定です。

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キリバスでのグループワークの様子

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ニウエでのグループワークの様子

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トンガでのグループワークの様子

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バヌアツでのグループワークの様子