オムダが来た

2016年6月16日

6月16日、南ダルフール州セルゲイダ郡のオムダ、アブデルジャバール氏が、ハルツームのプロジェクト事務所を尋ねてくれました。オムダは伝統的な部族の長であるとともに行政区の責任者でもあります。コミュニティの開発方針の決定や住民間の揉め事の解決において、オムダは非常に大きな力を持っています。SMAPではダルフール地域の51コミュニティで保健や給水活動を進めていますが、我々日本人は治安上の理由から現場に入れません。オムダの訪問は、村の様子を聞く絶好の機会。村の統治や外部の人間が住民と接する際の注意点、村の娯楽や生活など様々な話に花が咲きました。SMAPでは保健や給水、雇用サービスの改善を行っていますが、その中心課題は住民の平和です。全ての住民に公平なサービスを提供し、住民自身が問題解決の力を持つこと(いわゆるソーシャルキャピタルの強化)、これらは我々が特に重視することです。このためにオムダの力を最大限に活用するというのが我々のアプローチの1つです。SMAPでは今年10月に、対象地域の全オムダを集めたオムダ会議を予定しています。オムダがSMAPサポーターになることで、プロジェクトの成功に必要なピースがひとつ増えることになります。

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南ダルフール州のオムダ(部族長)と談笑するSMAPプロジェクトスタッフ。