2022年11月25日
2022年11月21~25日
2022年11月21日から25日までの5日間にわたり、BIPによるインキュベーションサービス参加企業を対象とした研修をウズベキスタン・タシケントの「ウズベキスタン日本人材開発センター(UJC)」で行いました。
参加企業は繊維、人材派遣、教育、養殖の4社で、プロジェクトのカウンターパートであるState Institution Business Incubator(SIBI)からもスタッフ2名が参加しました。
UJCは2000年にJICAの技術協力プロジェクトとして開始され、センターの活動のひとつであるビジネスコース部門では2001年からProfessional Management Program(PMP)を実施し、これまでに約2300名が修了しています。今回の第三国研修では、UJCの全面的な協力のもと、PMPの現地講師による研修に加えて、PMP修了生の企業を訪問し、これまでの経験や現在のウズベキスタンにおけるビジネス環境など、様々な話を聴くことができました。これらのPMP修了生企業の訪問は、今回タジキスタンからの参加者と同業種の企業をUJCでアレンジしたことから実現しましたが、タジキスタンの企業にとっては絶好のネットワークの機会となり、パートナーとなる企業を見つけ、すでに話を始めた事例も出ています。
研修の最終日には、UJC講師などが主宰する「Young Business Club」の定期会合に出席し、ウズベキスタンの様々な企業とさらに交流する機会を得ることができました。
タジキスタンとウズベキスタン両国の関係は、ウズベキスタンの大統領が2016年に現在のミルジヨエフ大統領に交代してから好転し、それまで基本的に閉鎖されていた国境がオープンになり、両国民が自由に行き来できることになったことで、両国間のビジネスチャンスも広がっています。一方で、BIPが支援している零細・小企業については、これまでネットワークづくりの機会もなかったことから、参加者からは今回の研修を通じ、将来のパートナーや仕入先の候補などとつながることができたとの話がありました。
参加者のひとり、ウメド・ラヒモフさんは、人材派遣のポータルサイトを運営している学生起業家です。これまで、このようなビジネスコースに参加した経験があまりなく、「ターゲットとする層にどのようにアプローチするか、顧客目線でビジネスをどう考えるか、またインターネットを活用したマーケティング戦略など多くのことを学べた。いわば先輩にあたる、ウズベキスタンの同業者にアドバイスももらえ、ビジネスパートナーを見つけることもでき、本当に有意義な研修だった」と話していました。
今回の研修では参加者の知識のレベルアップが図られただけでなく、ウズベキスタンにおけるこれまでのJICAの協力のアセットを活用して、タジキスタンと協力することによる中央アジアにおける域内協力の好事例となりました。
UJCでの研修
修了生企業視察
ネットワーキングイベントにて
修了式