タンザニアでカイゼンを普及させるために

2014年6月23日

今回の本邦研修は、カイゼンマスタートレーナーになるための研修の一部として実施されました。マスタートレーナー候補生に対する研修は2014年2月から始まっており、今回の研修で本格的にカイゼンの方法やツールを学ぶことによって、彼らが企業の様々なニーズに応じた指導ができるようになることを期待しています。すでに彼らは5Sを中心としたカイゼンを企業に対して指導していますから、本邦研修で学んだことを実際の企業指導に生かすことができるはずです。

日本から帰国した候補生は、それぞれが本邦研修で学ぶ機会を与えられたことを感謝し、また、日本で学んだことを企業に伝え実施する意欲に燃えています。以前よりも指導者としての自信もついたようです。一方、本邦研修に同行したTKUスタッフは、今まで以上にタンザニアにおけるカイゼンの重要性を認識したので、カイゼンの普及活動にも弾みがつくと思います。

JICAプロジェクトチームは、5月に候補生を対象に、実際に本格的なカイゼンを企業に適用するためにはどのようなステップで指導すればよいかを確認するフォローアップを実施しました。この後に候補生は、それぞれの担当のパイロット企業に行き、学んだことを実施に移すために企業に対して提案をすることになっています。

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フォローアップの様子

ほとんどのタンザニアの企業は、日本式のカイゼンを体験していません。このため、まず企業の経営者や従業員をカイゼンの有効性について納得させる必要があります。トヨタを初め、日本の企業のカイゼン現場を見た候補生たちは、自信を持って経営者を説得し、企業を指導できるのではないかと期待しています。