No.1 プロジェクト始動!

2015年8月26日

2015年5月、タンザニア国「地域中核病院マネジメント強化プロジェクト」が開始されました。このプロジェクトは、タンザニア全国に27ヶ所ある州レファラル病院(Regional Referral Hospital:RRH)の病院経営の適正化と改善を図ることで、提供される保健医療サービスの質の向上を目指します。RRHは、タンザニアにおける二次医療の中核的な医療施設としての役割が求められています。しかしながら、RRHは、脆弱な病院運営・管理、保健人材や医薬品等の慢性的な保健資源不足などの多くの課題を抱えており、現状にある資源を有効活用した適切な保健医療サービスの提供が困難な状況にあります。「地域中核病院マネジメント強化プロジェクト」は5年間の技術協力期間を予定しています。プロジェクト期間中に、RRHが前述の課題を克服し、病院マネジメント改善を進めるための支援として、1)RRHの病院経営層の能力強化、2)計画策定・報告能力強化、3)モニタリング・評価機能の充実、4)病院内における業務改善に関する取組みの強化、5)ガバナンスの強化等に関連した活動を予定しています。さらに、質改善の分野では、アフリカ域内協力も予定され、タンザニアから他のアフリカ諸国への情報や経験の共有を推進・支援します。

2015年7月中旬から、27ヶ所のRRHを対象に、ベースライン調査を開始しました。この調査を通してRRHの病院マネジメントと保健医療サービスの提供の現状を把握するとともに、調査結果の分析から病院マネジメント上の課題を抽出します。さらに、8月中旬には調査・分析結果をプロジェクト活動の今後の方針とアプローチに反映させ、プロジェクト活動を順次進めてまいります。

【画像】

ソコイネ州リファラル病院の様子

【画像】

評価者にムヒンビリ国立病院のKAIZEN事例を説明している様子