プロジェクト開始

2015年4月16日

2015年4月16日に東京大学より豊岡理人長期専門家(研究・評価/推進)が保健省に着任したことに伴い、プロジェクトが正式に開始しました。
結核は世界三大感染症の一つであり、日本がこれまでその制御に貢献してきた歴史があります。タイでは全国で結核対策が実施されているものの、毎年6万人以上の新規患者が報告され、2013年の結核有病率は人口10万人当たり149を記録し、世界保健機構(WHO)の結核高蔓延国22ヶ国の一つに指定されています。
独立行政法人国際協力機構(JICA)と独立行政法人科学振興機構(JST)(注)は、こうした結核症対策を改善することを目的とした共同研究事業を東京大学、結核予防会、理化学研究所、タイ保健省医科学局、マヒドン大学など関係研究機関とともに実施することにしました。
本プロジェクトでは、ヒトおよび病原菌の両方について最先端のゲノム解析研究を行うことにより、新しい耐性菌検査法の開発、発症リスクを予測する検査方法の開発、発症の早期診断法の開発などが実現され、結核制御におけるさまざまな課題の克服に貢献することが期待されています。

(注)平成27年4月1日に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が発足したことにより、感染症関係の案件の管轄は、JSTからAMEDへ移管されました。

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プロジェクト合意文書の締結式(2014年8月28日)