在宅勤務下での人材マネジメントワークショップ

2022年9月2日

国民医療保障機構(NHSO)のコンタクトセンターの管理者と人事担当者を対象とした、在宅勤務を行う職員の人材マネジメントに関するワークショップが、2022年9月2日にバンコクの会場とオンラインで開催されました。

コロナ禍で、世界の潮流と同様に、タイでも多くの企業が在宅勤務を導入しましたが、特に、NHSOは積極的に進めており、患者権利保護のための住民対応を行なっているコンタクトセンターも例外ではありません。

コンタクトセンターでは、電話窓口1330番を通じて、保健医療サービスに関する質問や苦情を24時間365日受け付けるとともに、病院への患者紹介なども行なっています。さらに、コロナの大流行以来、コロナ患者の相談・連絡窓口として利用されるようになりました。感染者が増えるにつれ、受電数が急増すると、職員が疲弊し、離職率が上昇しました。これを受けて、NHSOは、在宅勤務の下での職員のメンタルヘルスの保持増進と離職防止のために、適切な職場環境を作る効果的な対策を模索しています。

本ワークショップでは、まず、コンタクトセンターが最近行なったメンタルヘルス調査について発表が行われました。若い職員、女性、部分的な在宅勤務期間でストレスレベルが高いなどの興味深い調査結果を示しています。続いて、日本の専門家が、検討委員会の座長として中心的に作成した「テレワークにおけるメンタルヘルス対策の手引き」(厚生労働省より2022年3月発行)に基づいて講義を行いました。専門家の示したストレス要因の分類(職場、職場以外、および個人的な要因)およびそれぞれに対する取り組み例は、調査結果をさらに分析するのに役立つと考えられました。

日タイ間の実践的な議論を通じ、コンタクトセンターは、シフト勤務の問題と在宅勤務の問題が複合するという、複雑かつ稀な課題を抱えていることがわかりました。最後に、センターの代表者らを含む参加者たちは、会場にて非常に活発なグループディスカッションとプレゼンテーションを行いました。参加者たちは、今回の学びや気づき、改善のための提案をレポートにまとめる予定です。

コンタクトセンターは、患者権利の保護を実現する上で中心的な役割を果たしています。本ワークショップが、同センター職員のメンタルヘルス対策の一層の充実のきっかけとなり、その機能強化の一助となれば幸いです。

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