診療報酬請求管理システムに係る国際ワークショップ

2022年10月12日

2022年10月12日にオンラインワークショップが開催され、ラオス、ベトナム、フィリピン、インドネシア、スーダン、タイ、日本の7か国が、診療報酬請求管理システムに関する情報と経験を共有しました。

医療機関へのタイムリーな支払いや不適切または不正な医療費請求の検出と防止を実現する効果的な請求管理システムは、医療機関への支払いメカニズムの中核であり、健全で実行可能かつ効率的な質の高い医療サービスの提供に貢献します。

各国は、診療報酬請求管理システムをどのように発展させているかを発表し、その過程での課題を共有しました。各国が直面する共通の課題は、請求システムと連動する医療情報システムをどのように改善するか、という点でした。特に、紙ベースの請求管理システムから電子システムに移行中の国々は、他国から熱心に学びました。タイ、フィリピン、インドネシアなどの診療報酬請求管理システムの進んだ国々における監査システムも、参加者の関心を集めました。

日本の社会保険診療報酬支払基金の講師は、診療報酬請求審査システムの成熟した例を示しました。同月の突合点検と同一機関・複数月の縦覧点検を組み合わせた包括的な点検の方法、請求審査の流れ、再審査制度、また、効率的かつ公正な運営を確保するための審査委員会の構成や組織体制などが紹介され、参加国の参考になりました。

ディスカッションを通じ、コロナ禍で需要が増加した在宅サービスや遠隔医療に対する償還などといった新たな需要に対応するために、各国は継続的に診療報酬請求管理システムを発展させる必要があることが強調されました。さらに、効果的な診療報酬請求管理システムは質の高いサービスの提供を可能にすることが確認されました。

ワークショップでの実践的な学習が、各国のより効果的で効率的な診療報酬請求管理システムの実現の一助になることを願っています。

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