ナカワ職業訓練校ボケーショナル(職業)ディプロマコース-コース1年目を振り返り-

2019年5月30日

ナカワ職業訓練校(NVTI)は、本プロジェクトを通じて、高度な技能を持つ人材の育成を目的として理論と実践的な技能が両立したボケーショナル(職業)ディプロマコースを2018年8月下旬に、第1期生(1年生)を迎え、開講しました。2019年5月に第1年目の授業が終了、6月~7月には、約2ヶ月のインダストリアル・アタッチメント(企業インターン)が予定されております。

本プロジェクトはディプロマコースの立ち上げ準備から支援を行い、開講後はNVTIの管理職を交えた隔週の定期会合に参加するとともに、先行技術協力プロジェクトで作成された「デイリー・モニタリングシート」を活用し、毎週学生から各授業に対するコメントを提出してもらっております。定期会合では、学生から得た意見を参考にしながら、学科長等と運営改善に向けた意見交換が行われ、NVTIとともに授業の質の向上に取り組んできました。

開講1年目を、学生からの授業モニタリングシートを踏まえて振りかえってみると、ディプロマコースの2学科(自動車科、電気科)ともに産業界からのフィードバックを得たカリキュラムによる授業が実施されました。開講1年目のボケーショナル(職業)ディプロマコースということもあり、学期途中で様々な課題に直面しましたが、その度に指導員、関係者が協議し、解決策を探りながら、なんとか乗り越えることができました。

また、プロジェクトは2019年3月には、ディプロマコースの教科書を計325冊購入し、図書館の蔵書としてNVTIに供与するとともに、両学科の指導員と学生には授業の理解度を高めるために、より積極的に活用するよう呼び掛けてきました。5月に開催されたディプロマコースの試験問題を作成するためのワークショップでも、参加指導員達は供与図書を参考にしながら、2年目に実施される予定のDIT(教育・スポーツ省産業訓練局)試験に向けた作業を行い、理論と実践的な技能を問う試験準備は着々と進められております。

これまで本プロジェクトで供与した自動車科の機材(2017年)、現地で調達した電気科の機材(2019年3月)に加え、この度5月中旬には日本で調達された電気科の機材(第1学年向け)がNVTIに到着し、来る8月下旬から2期生も入学し開始する新学期では、これらの機材を活用した授業が行われる予定です。

いよいよ6月からは、第1期生のインダストリアル・アタッチメントがスタートし、ディプロマコースの1年目の授業で習得した知識・技能を工場や現場での実務を通じ、鍛えることになります。また、実務を通じて社会で求められるソフトスキルを身につける経験です。ウガンダ・トヨタ他、地元の有力企業も受け入れに積極的に協力してくれ、実践的な技能を持つ学生に期待の声が寄せられており、本プロジェクトもNVTIとともにボケーショナル(職業)ディプロマコース初の企業インターンに注目していきます。

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現地で調達した機材を使った電気科の授業

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図書館でディプロマコース教科書を参照する学生