ベトナム国会法律局 訪日研修

2018年9月20日

2018年7月22日から8月2日にかけて、ベトナム国会事務局の法律局から、グエン・ズイ・ティエン副局長とダン・ディン・ゴック専門官が参加して、日本で研修が行われました。この研修は、日本の衆議院法制局で、立法にいたる具体的な過程や作業をOJTのかたちで実践的に学ぶものです。

研修ではまず、衆議院法制局の組織や人事・研修制度などについて講義が行われ、研修員が衆議院の概要や制度をつかむところから始まりました。そしてOJTは国会議員から「同性婚」についての調査を依頼されたという想定で行われました。2名の研修員は、まず外国での同性婚の扱いや法制化の状況を調べるところから始め、その後、日本国内の法律との整合性の検討などを行いました。そして最後に、依頼を行った国会議員に報告を行うという想定で、調査・分析内容を説明していました。

研修員からは、このOJTを通じて情報収集や調査の方法、国会議員への報告準備の仕方を学べたとの感想が聞かれたほか、日本の衆議院法制局職員のチームワークが非常に参考になったという意見も聞かれました。

研修期間中には、2名の研修員がベトナムの国会や国会事務局について紹介するプレゼンを行う特別セッションも設けられ、衆議院法制局の橘局長をはじめ、同局の職員約40名が参加して、活発な議論が行われました。

今回の研修を通じて、日本の衆議院法制局とベトナム国会のつながりはさらに深まったと感じられましたし、これまでの日本側の協力による立法知識・技術の積み重ねに加えて、今回のOJT による具体的な業務としての立法補佐の経験が、ベトナム国会事務局の能力向上に寄与することが期待されています。

【画像】

衆議院法制局でのOJTの1コマ