ベトナム国会事務局の法律局と日本の衆議院法制局による意見交換会の開催

2021年8月19日

8月19日、ベトナム国会事務局の法律局と日本の衆議院法制局によるオンライン意見交換会が行われ、「議員から提出された政策内容に合意した後に法律案の各条項を編纂するスキル」をテーマに双方の経験を共有しました。

意見交換会には、ベトナム国会事務局から、法律局のグエン・ズイ・ティエン副局長、チュオン・ティ・ジィエウ・トゥイ副局長、グエン・ティ・ホン・チュオン副局長などの幹部を含む職員と他局の関係者が参加、日本側からは、衆議院法制局の橘幸信局長、吉田早樹人法制主幹、高森雅樹憲法審査会事務局総務課長、梶山知唯法制例規室長、深井香陽子法制例規室参事、白石豊法制例規室参事、石黒未有法制例規室参事、岡田貴久恵法制例規室参事、プロジェクトの唐澤雅幸チーフアドバイザーが出席しました。

意見交換会では、冒頭チュオン副局長が、国会組織法改正の経験を踏まえて、政策の内容が決定された後の法律案の条文化の手法について問題提起を行いました。また、橘局長が、2012年から現在に至る日本とベトナムの国会関係者・有識者の協力と交流について振り返り、意見交換会の背景を確認しました。

続いて、日本側からの経験共有として、梶山室長が日本での法改正の方式について、白石参事が法案採択後の施行期日と遡及適用について、石黒参事が法改正の影響を緩和・抑制するための経過措置について説明し、その内容を踏まえて、活発な質疑応答・意見交換が行われました。

ベトナム国会事務局の法律局の幹部職員は、これまでのプロジェクト活動の成果として、立法過程において、法律局職員が、個別法の内容や文言の精査に止まらず、合憲性・合法性や政策の実現可能性の観点により留意するようになった点を評価しています。法律局が、今回の意見交換会も含め、日本の衆議院法制局から得た知見を基に、ベトナム国会の立法過程において適切な補佐・助言を行い、円滑な国会運営と効率的かつ質の高い法案の審議に一層貢献することが期待されます。

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ベトナム側会場(国会議事堂内)

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意見交換会出席者の集合写真