第1回目のキャリア開発計画レビュー

2020年7月31日

2020年5月から7月にかけて、最初のキャリア開発計画(CDP:Career Development Plan)レビューを実施しました。
(注)キャリア開発計画とは、AISの対象職員のセキュリティ業務における役割と業務内容を簡潔に記載し、業務に必要な能力と本人の希望に基づいた研修計画のことです。職員一人一人と個別に面談して作成し、半年ごとにレビューを実施して能力向上の程度を確認しています。昨年9月~12月にかけて作成した研修計画に沿って実施した研修を振り返り、成果を評価して次の研修計画に役立てることが目的です。事前にアンケート用紙を対象者とその上司に配布し、1人ずつ30分から1時間程度かけて丁寧に面談していきます。新しく研修対象となった人も含めると90人近い人数がいて、面談するだけでも2か月くらいかかってしまいました。
(注)AISのサイバーセキュリティ能力が強化されることをプロジェクトの目標として、以下が成果として設定されています。
1. セキュリティ品質管理能力が強化される。
2. 事後対応型サービス能力が強化される。
3. 事前対応型サービス能力が強化される。

研修には累計で70人以上が参加し、半数程度が研修後のオンライン学習システムで高得点を取ったため、国際資格試験(CompTIA Security+、CEH、CCNA Security、ECSS等)の受験機会を得ました。現時点での合格率は75%です。オンライン学習をがんばった人のみが受験できるため、継続的に学習する良いモチベーションになっています。

定量的な評価としては、研修の事前事後テストの比較および事前テストとオンライン学習スコアの比較により、短期的な成果を測定します。さらに、最終的にはレビューの結果を定性的に評価して、プロジェクト目標達成の指標として用います。研修前後で、日常的な業務の質や効率が上がったと答えた研修生や上司が多いという結果になりました。どのように役立ったかという具体的なエピソードはあまりありませんでしたが、単に点数だけではなく、日常業務への効果やセキュリティの役割を十分に担うことに繋がっているかを評価できる方法を今後も模索していきたいと考えています。

次回は、2021年1月頃にレビューを予定していますが、100人を超えそうな勢いです。プロジェクト開始時の対象者は約40名でしたが、AISの規模拡大に伴い対象人数が倍以上になっています。プロジェクトとしてはAISの能力向上のため、できるだけ多くの職員を対象に研修を実施していきます。今後も計画的に効率よく面談していく必要がありますね。