経済集中案件に対する評価結果の公表

2021年10月12日

SOJITZ OSAKA GAS ENERGY LTD及びLOOOP INC Companyによる経済集中(2021年10月12日公表)

競争消費者庁は、2021年10月12日、SOJITZ OSAKA GAS ENERGY LTD 及び LOOOP INC Companyによる共同事業に関し、競争法第30条が禁止する経済集中には該当しないとの通知を行った旨公表しました(完全かつ適法な届出書は2021年9月27日に受理され、当該通知は2021年10月11日に行われたとされています。)。

本件は、SOJITZ OSAKA GAS ENERGY LTD(SOGEC)及び LOOOP INC Company(LOOOP)が、屋上太陽光発電の分野で取引を行うために、ドンナイ省のロンドウック工業団地に合弁会社を設立することを内容とするものとみられます(当該合弁企業の定款資本をSOGECが70%、LOOOPが30%所有)。

本件公表文では、競争法第29条第5項の事業者間の共同事業に該当するものとされています(注:同法では「事業者間の共同事業とは、2以上の事業者が共に自らの財産、権利、義務、合法的利益を拠出して新しい一つの事業者(事業)を作り出すことをいう。」と規定されています。)。

また、本件公表文では、本件の関係事業者の事業内容について以下のとおりとしています。

SOGEC:世界の多くの国で事業を展開している日本の多業種企業である双日株式会社の子会社であり、双日グループはベトナムにおいて子会社及び関連会社を通じて、産業機械、IT、肥料生産、物流、ガス、木材チップの生産、工業団地インフラ開発等、様々な業界で事業を行っている。

LOOOP:太陽電池パネルの製造、販売、太陽電池及び周辺機器の販売、保守、修理を行っている日本企業であるが、これまでベトナムで事業活動を行っていない。

合弁会社:海外のサプライヤーから太陽光発電システムを購入し、それを工業団地内で屋上太陽光発電を使用する顧客の建物の屋根に設置する事業を行う予定。また、設置後、直接買電契約に基づき、発電した電力を顧客に販売する事業を行う予定。

さらに、本件公表文では、ベトナムにおける屋上太陽光発電市場について、新しく急成長している非常に競争の激しい市場であり、多くの競争事業者が市場に参入し、総設備容量も今後増加すると予想されるとしています。また、屋上太陽光発電市場に新規参入した競争事業者として、Hexagon Peak、Shire Oak International、Skylight Power、SkyX Solar、Nami Solar Energyを挙げています。