2021年の不動産分野における経済集中概況の公表

2021年11月24日

2021年の不動産分野における経済集中概況の公表(2021年11月24日公表)

競争消費者庁(VCCA)は、2021年11月24日、2021年の不動産セクターにおける経済集中概況を公表しました。

VCCAは、2021年に、不動産分野に係る経済集中事案について、14件の届出を受領し審査した。この中には、Vinhomes JSC, Nam Long Investment Corporation, Phat Real Estate Development JSC, BCI JSC等の事案がある。

新型コロナウイルスパンデミックの第四波によるM&Aの悲観的な状況への懸念とは反対に、2021年の不動産分野におけるM&Aは活発であった。第3四半期の終わりに、不動産分野をリードする企業の利益は前年同期比で増加した。具体的には、Vinhomesの純利益は82%増加した。また、中南部地域の大手不動産会社であるNovaland Groupも、第3四半期の連結売上高は前年同期比で159%近く増加した。

良好な業績と大きな財務可能性を備えた大規模な不動産会社は、価値のある用地の取得を継続的に行ってきた。例えば、Vinhomes(Vingroup)は、フンイエン省にある300ヘクタールのダイアン(Dai An)都市区の購入を発表した。南部地域では、Nam Long Investment JSCもKeppel Landからドンナイ省のウォーターフロントプロジェクトの譲渡などを受けた。 Novaland、Phat Dat、Dat Xanh、Danh Khoi Group等の不動産会社も、用地取得を継続する戦略を発表した。

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ベトナムの土地面積(ヘクタール)別の不動産取引規模は、2020年から2021年の間に大幅に増加した(出典JLLベトナム、RCA分析)。住宅用不動産の成長に加えて、工業用不動産は、製造業等への外国直接投資(FDI)の誘致及び外国投資家による新規工業用不動産プロジェクトの恩恵を受けている。今年は、ベトナム・シンガポール工業団地(VSIPバクニン)のLogos Propertyプロジェクトなど、多くの工業団地不動産プロジェクトが開始されると予想される。Vietnam Industrial Park JSCは、250ヘクタールの大規模な土地を取得し、総投資額は3億米ドルに上る。

不動産分野のM&Aは引き続き活発に行われると予想されるところ、不動産分野は社会経済に大きな影響を与えるため、VCCAは、健全な競争環境の維持を確保するために、しっかりと監視するとともに、不動産分野のビジネスにおいて競争法が遵守されるよう積極的にサポート及び指導していく。