13.メコンデルタの野生生物保護に向けた第一歩

2022年7月13日

メコン河は「クーロン河」とも呼ばれますが、チベットに源流を発し全長4,200 km に及ぶこの大河が、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジアを経て、南シナ海に注ぎ込むに際し、ベトナム最南端に9本の支流(現在は8本)を形作ったことから、「九匹の龍≒九龍(クーロン)」と呼ばれたことに由来します。そのうち最大の龍であるハウ川に寄り添い、メコンデルタの他の多くの省同様、極めて高い生物多様性を誇るのがソクチャン省です。同省では、マングローブ林に棲む多様な鳥類、干潟の魚類や両生類、一年を通して色とりどりの花を咲かせる植物などを楽しむことができます。しかし、これらの野生生物は、人の営みや気候変動の影響を受けて危機に瀕しているのが実状です。そこで本プロジェクトのフェーズ1では、「ソクチャン省の野生生物(Wild Beauties of Soc Trang Province)」と題する小冊子を英語とベトナム語の併記で作製しました。フェーズ2では、 この小冊子を、ソクチャン省を中心とする高校や大学に配布することで、メコンデルタ地域における自然環境や生態系の保全に向けての一助にしてもらおうと考えています。

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CTU教育学部のフイ学部長(右)に冊子を手渡す石松専門家(左)

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「ソクチャン省の野生生物(Wild Beauties of Soc Trang Province)」はSDMD2045のウェブサイト(下記リンク)でも閲覧可能:

「ソクチャン省の野生生物(Wild Beauties of Soc Trang Province)」はSDMD2045のウェブサイト(下記リンク)でも閲覧可能: