52.持続的稲作農業システムの開発のために(2023年5月5日)

2023年5月5日

メコンデルタでは、塩水遡上による農業被害、化学肥料や農薬の過剰使用などの諸問題が近年顕著になっています。そこで、本プロジェクトの社会実装モデルNo. 1では、メコンデルタに適した持続型稲作農業システムの開発と、その応用を目指し、耐塩性イネの創出、耐塩性植物成長促進微生物を用いた栽培法の確立、および化学肥料や農薬に頼らない有機農業システムの開発を行います。その効果の科学的検証にあたっては、営農用ICTアプリを開発する社会実装モデルNo. 11チームと連携し、環境・水質データを収集します。この、モデル1と11との異分野共同研究の成果として、環境変動による損害を最小限に抑えながら持続的営農計画や管理技術の意思決定をメコンデルタの農家自身でも行うことが可能になると期待されます。こうした目的のため、今回は、海に近く、塩水遡上の被害の可能性が高いキエンザン省の協力農家を訪れ、その水田の水位を計測し、データを遠隔送信する装置の設置に必要な事前情報を収集しました。

キエンザン省の位置の画像

キエンザン省の位置

キエンザン省リンフエン郡ホンダット村人民委員会での打ち合わせの画像

キエンザン省リンフエン郡ホンダット村人民委員会での打ち合わせ

水田に設置する予定の水位計について説明する、モデルNo. 1リーダーのニアさん(左)とモデルNo. 11リーダーのタイさんの画像

水田に設置する予定の水位計について説明する、モデルNo. 1リーダーのニアさん(左)とモデルNo. 11リーダーのタイさん

キエンザン省リンフエン郡ホンダット村の協力農家の水田に実際に水位計を設置してみて、稼働状況ならびに適正稼働させるためのポイントを確認していくの位置の画像

キエンザン省リンフエン郡ホンダット村の協力農家の水田に実際に水位計を設置してみて、稼働状況ならびに適正稼働させるためのポイントを確認していく

右から一人目:キエンザン省リンフエン郡ホンダット村農協リーダー、二人目:社会実装モデルNo. 1リーダーのニアさん、三人目:社会実装モデルとNo. 11リーダーのタイさん。左端は井芹専門家の画像

右から一人目:キエンザン省リンフエン郡ホンダット村農協リーダー、二人目:社会実装モデルNo. 1リーダーのニアさん、三人目:社会実装モデルとNo. 11リーダーのタイさん。左端は井芹専門家