第1回生産TOT研修を開始しました

2022年12月9日

2022年12月7日~9日

12月7日~9日の3日間に亘り、7市省の農業普及員(約40名)を対象とした生産TOT研修(Training of Trainers)を実施しました。先月行われたマーケティングTOT研修に続き行われた今回の研修は、GAP(Viet GAP, Basic GAP)および農協の経営能力強化に関する概念理解の促進と導入事例を紹介することで、研修参加者が対象省において効果的なTOF研修(Training of Farmers)を実施出来ることを目的としています。

生産TOT研修初日は、CPMU(Central Project Management Unit)兼NAEC(National Agriculture Extension Center)研修課のHuyen副課長が農業技術の普及手法とファシリテーションスキルについて、講義を行いました。Huyen副課長は、従来の知識詰め込み型の研修から、参加型の研修にすることで参加者のアイデアを引き出す研修効果があることを伝えました。その後、JICA専門家チームからGAP概要と実践について、CPMU兼NAFIQAD(National Agro-forestry and fisheries Quality Assurance Department)農産物品質管理課のThuan氏から野菜の食品安全と衛生管理について講義が行われました。
2日目には、GAP基準に基づく農薬・病害虫管理、農協内部監査、記帳によるトレーサビリティ確保についての講義のほか、共同出荷体制の構築や生産計画(営農栽培計画)の策定など農協の経営能力強化にかかる講義やSNSを活用した栽培技術指導の紹介等が行われた後、質疑応答や参加者間で意見交換が行われました。
最終日には、プロジェクト対象省の一つであるHung Yen省にて、Yen Phu農協を対象としたTOF研修のデモンストレーションが行われました。
研修参加者からは、「省の技術レベルや参加者の知識に合わせて、TOF研修の構成を検討したい」、「研修会場や時間は、参加者の都合や雰囲気作りに重要なポイントである」、「残留農薬の影響と管理の重要性について学んだ」等の意見が出ました。その後、Yen Phu農協の収穫後処理施設や生産圃場を視察し、参加者は収穫後処理工程や共同出荷体制、生産計画の立案方法について学びました。Yen Phu農協のHung代表は、GAP導入による生産体制の変化、バイヤーとのコミュニケーションの取り方などを説明しました。

プロジェクトは引き続き、安全作物の普及に向けた人材育成と対象農協の安全作物生産及び経営能力向上を目指し、研修参加者のフォローアップ等を通じて、PPMU(Provincial Project Management Unit)の効果的なTOF研修の実施支援を行います。

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農業技術の普及手法とファシリテーションスキルの講義

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野菜の食品安全と衛生管理についての講義

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農協の経営能力強化にかかる講義

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TOF研修のデモンストレーション

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TOF研修参加者の様子

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Yen Phu農協の収穫後処理施設の視察

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Yen Phu農協の圃場視察

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自己資金調達による播種機