カンボジアにおいては、20年に亘る内戦により、法律の廃止や知識人の大量虐殺等により、基本法の整備が十分ではなく、また、それらを適切に解釈・運用できる法律家も乏しい状態にあった。そのため、カンボジア政府は、法律の整備と法律家の育成による司法制度の確立を国家の重要課題の一つとして位置づけてきた。
JICAは、係る状況下、カンボジア司法省に対し、1999年から現在まで16年に亘り、民法・民事訴訟法および関連法令(以下「民事法等」)の起草・普及を一貫して支援してきた。具体的には、これまで、民法、民事訴訟法の他、不動産登記に関する共同省令、人事訴訟法、民事非訟事件手続法、裁判上の寄託…