カンボジアは2016年7月には低中所得国入りを果たしましたが、その後もGDP成長率は7%前後を維持し、順調な経済成長を遂げています。近年は日系企業のカンボジア進出も加速しており、南部経済回廊を中心とした、道路、港湾、税関等のハード及びソフト両面における物流網の強化、産業人材育成などソフト面の包括的支援が、こうした経済活動にも貢献しています。しかしながら、都市部と地方部の格差やプノンペンにおける都市問題の深刻化といった新たな課題にも直面しています。JICAは、2030年までの高中所得国入りの実現に向けた経済社会基盤の更なる強化のためのインフラ整備や農業振興など産業振興支援、保健医療や上下水道など生活の質向上、法制度整備などガバナンス強化を通じた持続可能な社会の実現を重点的に支援しています。