コンゴセントラル州でのコウモリ分布調査実施

2021年10月27日

プロジェクトでは家畜・家禽、野生動物、節足動物、ヒト等が保有するウイルスの分布、自然宿主、宿主域、伝播経路等を解明する疫学研究能力の強化が活動の一つとしてあげられており、感染症の発生地域での家畜・家禽や野生動物、節足動物等の検体採取を実施することになっています。

2019年にプロジェクトが開始してから、これまでTshuapa州での動物の検体採取を2019年12月に実施しましたが、2020年3月から新型コロナウイルス感染症がコンゴ民主共和国でも拡大し、以降、コンゴ民側のプロジェクト実施機関である国立生物医学研究所(INRB)や中央獣医学研究所(LABOVET)も、新型コロナウイルスの感染状況調査が活動の中心となっていました。

2021年8月中旬より感染者数も減少し、プロジェクトも新型コロナウイルス以外の調査を開始できる状況になったため、2021年10月5日~8日の4日間で、Kongo Central州のMbanza-NgunguとZongoを訪問し、コウモリの分布調査を行いました。

これまでに、コウモリは様々なウイルスを保有している事が分かっています。コンゴ民では最大致死率90%とされるエボラ出血熱が度々発生していますが、エボラウイルスの自然宿主はコウモリであると考えられており、プロジェクトではコウモリの検体採取を予定しています。その事前調査として、今回は、Mbanza-Ngungu内の4洞窟、Zongo集落を訪問し、中央獣医学研究所(LABOVET)と協力してコウモリの分布調査を行いました。この結果をもとに、次の活動として実際にコウモリから検体を採取し、人獣共通感染症ウイルスについて解析を進めます。

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