カウンターパートと長期専門家がホンジュラスで広域活動に参加しました

2018年10月31日

10月29日から31日の3日間、20年前のハリケーン・ミッチ最大の被災国であったホンジュラスの首都テグシガルパに中米各国の防災機関や関係者が集い、また、本プロジェクトの第3回広域合同調整委員会(JCC)が開かれ、パナマよりプロジェクト・カウンターパート機関のパナマ災害対策機構(SINAPROC)と日本人専門家が参加しました。

ミッチ20周年追悼イベント「防災啓発活動」

10月29日の「防災啓発活動」に、パナマからはプロジェクトマネジャーのマリッツァさんと日本人専門家が参加しました。パナマのプロジェクトブースを設けたことで、ブースを訪問する中米各国からの多くの関係者、学生や住民の方々とお話することができました。パナマでは幸いにも火山、大地震や津波の被災経験はありませんが、全国各地で大洪水が頻繁に発生していること、洪水の災害前・災害時・災害後に誰がどのように対応したらよいのかを考え、パイロットサイトのコミュニティの人々と一緒に活動しながら、現状に合った災害対応計画案を立てる活動をしていること等を説明し、現地活動の様子を写真パネルで紹介しました。ブースを訪問した人々は、パナマを含む中米6カ国の異なる災害状況、それに対する各国の防災活動の現況について興味深く聞き入り、各国ブースを巡っていました。また、中米でコミュニティ防災活動を進める企業グループの方々からも、今後、コミュニティ防災活動の情報共有や、プロジェクト活動の視察もさせてほしいと多くのリクエストをいただき、意見交換の場が大いに盛り上がりました。

ミッチ20周年会合「各国市長の地域防災パネルディスカッション」

10月31日に実施された中米防災センター(CEPREDENAC)主催ハリケーン・ミッチ20周年会合の「地域防災パネルディスカッション」では、パナマからはプロジェクト・パイロット市であるチェポ市のバリオス市長が登壇しました。バリオス市長は、「チェポ市では、8年前の大規模洪水(水力発電所ダムの貯水容量超による緊急放水が原因)等の教訓を活かすべく、現在、JICA防災プロジェクトの協力の下、SINAPROCと一緒に市総合防災計画やコミュニティ防災の活動に取り組んでいます」、また「今回のイベントで、他国の市長による防災活動への取り組みの話がとても参考になりになりました」と熱心に話されていました。パネルディスカッション後も、パナマのプロジェクト関係者とともに、市長自ら今後のコミュニティ防災体制づくりに積極的に取り組むと意気込みを示されました。

広域合同調整委員会(JCC)会合

中米6カ国のプロジェクト関係者が顔を合わせる年1回のこの会合では、各国展示ブースが設けられ、各国のプロジェクト活動進捗を、展示品等で関係者に説明する時間が設けられました。パナマのブースでは、プロジェクトマネジャーと日本人専門家が、コミュニティ防災活動ファシリテーター研修やコミュニティ防災活動の様子について写真パネルで説明を行いました。また他国のプロジェクト関係者と、活動進捗や悩みを共有し意見交換をすることで、他国のコミュニティリーダー交流会等の活動例からヒントや気づきを得ることができ、大いに刺激を受けました。今般得たコミュニティ防災活動のグッドプラクティスを早速実施しようという思いがプロジェクトマネジャーと日本人専門家の中で芽生え、結束力が強まったことも今回の大きな成果だと感じました。

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ミッチ20周年追悼イベント「国際防災フェア」で近隣に住む子どもたちと

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ミッチ20周年会合「各国市長の地域防災パネルディスカッション」でのチェポ市のバリオス市長の熱心なスピーチ

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広域合同調整委員会(JCC)会合で他国の関係者と意見交換