【パプアニューギニア】フィラリア伝播状況の追加調査(TAS)の実施

2021年9月21日

8月、ニューアイルランド州全域を対象にフィラリアの伝播状況の評価を行うための調査(TAS:Transmission Assessment Survey)(注)が行われました。これは、昨年度のTASの結果を受けて必要となった追加調査です。

今回のTASでは、州保健局チーム(1チーム4-6名、合計4チーム)が各地に泊まり込みで農村地域の小学校を訪問し、啓発活動と巡回調査を約1週間ずつ行いました。地域によっては険しい山道を徒歩で越えたり、ボートで海を渡ったりする必要があり、これらの活動は容易ではありません。

対象地域では、州保健局のスタッフが調査対象の子どもたちの指先から微量の血液を採取し、検査キットを用いて検査を実施します。そして、検査の結果によりフィラリア感染の有無を判別します。

【画像】州保健局スタッフによる、調査対象の子どものフィラリアの感染有無の確認

【画像】調査対象の農村への徒歩移動(1)

【画像】調査対象の農村への徒歩移動(2)

今回のTASには、同時期にJICAから供与されたプロジェクト車両が活躍しました。
このプロジェクト車両はそれぞれ、本プロジェクトの活動場所であるニューアイルランド州、東ニューブリテン州、西ニューブリテン州の州保健局に対し、フィラリア制圧への更なる後押しを目的として引き渡されたものです。
8月21日には各州を代表してニューアイルランド州の州都ケビエンにて、保健局への車両の供与式が行われました。

【画像】供与式にて、参列者全員で記念撮影

(注)対象地域のフィラリア伝播抑制を目的とした集団投薬(MDA:Mass Drug Administration)の適正完了後、一定期間後に実施する感染抑制評価調査のこと。