母子健康手帳の定着のためのモニタリング&スーパービジョン

2021年11月30日

母子健康手帳が適切に導入され定着するためには、モニタリング&スーパービジョン(M&S)の実施が欠かせません。特に導入当初は、頻回に保健施設を巡回し、母子健康手帳の配布状況や記入方法を確認していく必要があります。また、保健施設で実施されている健康教育の実施技術の向上や、保健施設が抱える運営・管理に関わる課題の解決にも取り組みます。そして、州・市保健局職員が母子保健のM&Sの実施方法と重要性を理解し、将来に渡って継続してM&Sが実施できるようになることを目指しています。プロジェクトでは、9月にベンゲラ州で、10月にウアンボ州でM&Sを実施しました。M&Sチェックリストを使用して、各保健施設の母子保健サービスの状況を確認しました。雨季のため天候が心配でしたが、予定通りに実施することができました。

【画像】

チェックリストに沿ったM&Sの実施

【画像】

練習問題集を使って母子健康手帳の記入方法を指導

M&Sでは、保健スタッフとスーパーバイザーたちが一緒に各保健施設で改善すべき目標を3つ程度立案しています。この目標は、保健スタッフ全員が見える位置に貼り、毎朝確認できるようにしています。目標を「見える化」することによって、全員が一丸となって保健サービスを向上できるように工夫しています。

【画像】

スーパーバイザーと一緒に課題に対する目標を立案

【画像】

立案した目標をスタッフ全員が見えるところに貼付

これまでに、延べ1,136施設でM&Sを実施しました。今回がプロジェクトで実施する最後のM&Sとなりました。道路状況が悪かったり、橋が壊れていたりと移動に困難を伴ったこともありましたが、事故なく安全に終えることができました。多くのスーパーバイザーが回数を重ねるごとに適切な指導をできるようになり、一番の目標であった「州・市保健局職員のM&S実施能力の向上」も無事に達成することができました。今後は、州・市保健局職員が主体となって、継続的にM&Sが実施される予定です。