母子健康手帳のe-Learning モジュール(KASSAI)の開発と導入

2022年3月16日

保健省国家公衆衛生局は、USAIDが支援するHealth For All project (PSI (Population Service International)が実施者)の一環として「KASSAI e-Learningプラットフォーム(KASSAI)」を作成しました。KASSAIではe-Learning形式で、マラリアや家族計画を学ぶモジュールが開発されていて、医療従事者が自己学習できるようになっています。また、UNITEL(アンゴラの携帯通信会社)と提携していて、同社のSIMカードを利用すれば、インターネット通信料がかからずに、モジュールにアクセスできるようになっています。そして、Moodleというアプリを用いると、インターネットアクセスがなくても、学習可能です。医療従事者はパソコン/スマートフォン/タブレットを使用して、どこでも好きな時に、学び、繰り返し復習することができます。

プロジェクトでは、国家公衆衛生局、PSIと協力し、KASSAIに「母子健康手帳」のe-Learningモジュールを作成しました。母子健康手帳を導入・管理する上で必要な、「手帳の概要、「産前/出産/産後ケア」、「小児健診」、「健康教育の方法」、「手帳の管理方法」等について、幅広く学べるようになっています。アニメーションを多く組み込み、理解しやすいように工夫されています。また、プレテストとポストテストがあり、ポストテストで80%以上取得した受講者には、修了証が発行されます。

【画像】KASSAIの母子健康手帳モジュール

【画像】手帳の記入方法を詳細に説明

【画像】理解促進のためアニメーションを多く使用

そして、2022年2~3月に、国家公衆衛生局職員、州・市保健局職員母子保健担当者を対象として、KASSAIの使用に関する指導者研修を実施しました。KASSAIのユーザー登録方法や、アプリのダウンロードとインストール方法、母子健康手帳モジュールの使用方法を説明しました。また、モジュールの内容をもとにして、医療従事者を対象とする母子健康手帳の使用に関する研修の模擬講義も実施しました。

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KASSAI研修の様子 スマホ/タブレットを使ってe-Learningを受講

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KASSAIの内容をベースに模擬講義を実施

KASSAIは国家公衆衛生局職員に大好評で、今後はプロジェクト対象州以外でも順次使用が拡大されていく予定です。そして、アンゴラ保健省は母子健康手帳の全国展開を目指しています。KASSAIは、全国展開時の母子健康手帳の導入時研修や、既に手帳が導入された施設での医療従事者への反復学習等に活用されることが期待されています。