病院看護師のプロジェクト参加

2022年8月20日

プロジェクトでは看護大学学生の病院臨地実習(注)の質の向上を目指し、大学教員と病院看護師の指導能力向上を掲げています。そのため、臨地実習先の病院と病院看護師のプロジェクトへの理解と参加が必要です。プロジェクトでは現在、対象大学だけでなく、臨地実習先病院に対してプロジェクトの説明と、活動を行うための基盤となる、様々な委員会の設置の提案を行っています。病院看護師が関わる活動として、臨地実習指導者育成研修がありますが、単に研修を行うのではなく、病院と大学側が臨地実習のあり方や方法について検討する合同調整委員会の設置や、看護師が自らの能力やキャリア育成を図るための院内委員会の設置など、プロジェクト終了後の継続性を担保するための基盤を今から形成するように働きかけています。

7月中旬~8月中旬にかけて、プロジェクト対象校の臨地実習先の3病院へ訪問し、病院看護師との会合を開きました。看護師によって、興味・関心の程度はもちろんありますが、いずれの病院でも委員を務めたいと意欲的に手を挙げてくれる参加者がいることはとても心強いです。
どの病院の看護師からも、少なからず看護師の社会的地位、病院内の地位、そして自分のキャリアに決して満足しているわけではないという意見を聞きます。病院内には様々な委員会がありますが、看護師のための委員会は設置されていないことが多く、プロジェクトにより院内に自分たちの能力育成・キャリア向上のための委員会ができることを喜ぶ声も聞かれました。
また、現行の臨地実習については学生が積極的に学べる環境ではなく、看護師も業務に忙しく、また学生をきちんと指導できる体制が整っていないという声が聞かれました。その原因の1つが、大学とのマネジメントを行うフォーカルパーソンがいないことで、今回プロジェクトを通して大学側との調整を行う委員会がもたれることも前向きに捉えられました。
病院側では訪問後に早速各委員会メンバーのリストアップが行われました。看護大学では新学期が始まり、臨地実習のスケジュールが立てられる時期です。臨地実習が始まる前に大学と病院で合同調整委員会を開催し、運営指針や今後の臨地実習のあり方などについて意見交換の機会を持つようプロジェクトも支援していく予定です。

(注)病院臨地実習:看護大学のカリキュラムの一つとして行われている病院での実習授業。

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マイメンシン医科大学病院 病院長よりプロジェクトへの協力を頂きました。

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マイメイシン医科大学病院 看護師へのプロジェクト説明

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バリサル看護大学 大学教員へのプロジェクト説明

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シェレバングラ医科大学病院(バリサル看護大学の臨地実習協力病院)