2017年8月の活動ダイジェスト

2017年8月31日

国際学会でポスター発表

8月1日から2日、地震評価チームの京都大学、防災科学技術研究所、ブータン経済省地質鉱山局(DGM)が、京都で開催された「国際測地学協会及び国際地震学・地球内部物理学協会合同学術総会2017」でポスターを発表しました。ポスターはDGMが日本と協力してブータン国内で構築している国家地震観測網の現状と今後をまとめたもので、京大・大見准教授が代表して展示し発表しました。

ポスター概要

著者:Shiro OHMI(1), Hiroshi INOUE(2), Jamyang CHOPHEL(3), Phuntso PELGAY(3), and Dowchu DRUKPA(3).
著者所属:
(1)京都大学防災研究所、京都、日本
(2)防災科学技術研究所、筑波、日本
(3)経済省地質鉱山局、ティンプー、ブータン王国

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DGM国家地震観測室に展示されたポスター

要素試験体の作成

ブータン内務文化省文化局(DOC)が、12体の小規模な版築と石積み試験体を作成中です。要素試験体と呼ばれる構造物の中に、異なる補強を施し、異なる方向から人力で負荷をかけ、それぞれの強度を測定する予定です。9月にDOC、名古屋市立大、香川大、日本大の構造工学者、耐震工学者、建築材料の専門家が共同で実験を行います。

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建設予定地を測量するDOCのエンジニア。

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土を踏み固め版築物を作成する大工。

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完成した12体の試験体。

地震時緊急対応策ワークショップ

8月29日から30日、ブータン内務文化省防災局(DDM)と国連ブータン事務所が、地震時緊急対応策ワークショップをパロ市で開催しました。プロジェクトのカウンターパート機関、JICAブータン事務所、防災に従事する機関と国際機関など、合計102名が本ワークショップに参加しました。ワークショップの主な目的は、ブータンで発生し得る大地震に備えること、地震に対して脆弱な人々を守るための最も効果的なシナリオを策定することです。DDMとDGMが災害時の政府対応手順や、国内で整備中の地震観測網について口頭発表し、本ワークショップに貢献しました。

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DDM職員による発表