2021年6月の活動ダイジェスト

2021年6月30日

経済省地質鉱山局で震度計を全国に増設中

経済省地質鉱山局(DGM)が5月13日から震度計設置のキャラバンを行い、6県(6 Dzongkhags)の51郡(51 gewogs)で設置を完了しました。内容は、プナカ県11郡、ワンデュ県15郡、パロ県10郡、ハ県6郡、トンサ県5郡、ブムタン県4郡です。巡業期間は約1か月続きDGMのメンバーには長い巡業となりました。メンバーは年度内(ブータン会計年度は6月末)に終わらせるべく、強い使命感をもって目標設置数を完了させました。これまでの観測点と合わせると101か所から震度データが入ってくるようになりました。コロナの影響を考慮しながら、震度計の設置は新年度(7月以降)も計画されています。

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ワンデュ県ダガ郡での震度計設置の様子(写真提供:地質鉱山局(DGM)

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震度計の操作を教える様子(写真提供:地質鉱山局(DGM)

【画像】震度計設置状況(Gewogs map)緑色部は今回の設置、黄色部は既設

文化局による4月28日発生の地震被害調査

2021年5月18日から約1週間、内務文化省文化局(DoC)のメンバーが、2021年4月28日発生の地震による被害調査を実施しました。チームには、ブムタン県の災害管理局のメンバーも同行しました。彼らは、ブムタン県の3つの郡にある14の伝統的な建物を訪れ、被害を確認しました。調査対象の家屋は、版築、泥モルタルの石積み、および日干しレンガの構造類型の建物でした。調査では、被災後建物を技術的に安全評価するためのフォームを利用して損傷の確認を行い、写真記録を撮りました。これらの被害調査データは分析され、優先順位を付けて修理するのに役立てられます。今回調査期間中にブータンの東端でCOVIDの症例が確認されたため、調査範囲がブータンの中央部に限定されました。DoCは、災害管理局(DDM)と協力して、被害がよりひどいと思われる東部地域の被害データも収集しました。メンバーは6月末にこの調査の報告書を作成し、DOC内で共有しました。このSATREPSプロジェクトでは、伝統的な建物の改修方法を開発しているので、これらの調査の結果から、損傷した建物のいくつかに私たちの方法が適用されることが期待されます。

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地震で損傷を受けた建物(チュメニ郡)(写真提供:文化局(DOC)

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被害調査をするメンバー(写真提供:文化局(DOC)