ファブ・アカデミー受講カウンターパート、JICA事務所に中間報告

2022年4月18日

ファブラボのグローバルネットワークにおける人材育成プログラム「ファブ・アカデミー」が、前半の11週を終えて1週間のオフ期間に入った4月15日、私たちのカウンターパートである王立ブータン大学科学技術単科大学(CST)から選抜され、同プログラム受講中の4人が、JICAブータン事務所渡部晃三所長以下、事務所員の方々とオンラインで面談し、中間報告を行いました。

4人を代表して、電気通信学科の教員でもあるカマル・チャパガイさんが、前半の各週における取組み課題と習得技能、直近で行われていたグループ課題「工作機械を作る」、さらに今後の予定について報告し、その後、各参加者が、個人で取り組んでいる製作プロジェクトについて、自身の問題意識と現在の進捗状況について紹介しました。

個人課題で取り組まれているプロジェクトは、「災害現場での被災者探査活動で使える小型ロボット」、「伝統建築物の室内空間の容積を測定できる3Dスキャナー」、「薪に代わって伝統陶器を焼くのに使用できる電気窯」、「自動横断歩道信号機システム」です。

いずれも個人の問題意識から考案されたもので、試作も技能習得を目的としていますので、社会実装を目的に外部の利用者からのフィードバックを得るような過程は経ていませんが、いずれも、現在のブータンにおけるさまざまな課題にデジタル工作技術を用いる取組みであり、利用者の問題意識次第で、ファブラボが社会のさまざまな場面での課題解決に役立つ可能性があることを示しています。

JICAブータン事務所の渡部所長からは、「アカデミーの全課題を修了したら、他の受講者も含めて、関係しそうな政府機関やメディアも集めて、公開セミナーを開いてはどうか」とのご提案をいただきました。

ファブ・アカデミーは、6月末まで続きます。私たちのプロジェクトで開設を支援する「ファブラボCST」は、7月に開所を予定しています。現在受講中の4人が無事に全課題を終え、新たにできるファブラボのインストラクターとして、大きな戦力となってくれることを期待したいです。

関連リンク

各受講者の個人ホームページ

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報告会はZoomを使って遠隔で開催された。

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受講者の1人、サンゲイ・ペンジョルさんの個人ホームページのレイアウト

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受講者の1人、テンジン・ドルジさんの個人プロジェクトのイメージ図

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受講者の1人、ソナム・デキさんの電気窯の出来上がりイメージ

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JICA渡部所長からの講評