第2回合同調整委員会(JCC)にて、新カリキュラムを承認!

2021年7月29日

2021年7月29日、「ボリビア医療技術者養成システム強化プロジェクト(FORTESA-JICA)」の第2回合同調整委員会(Joint Coordinating Committee、以下「JCC」。)を実施しました。

JCCは、プロジェクトの最高意思決定機関と位置付けられることから、実施責任機関から、ジェイソン・アウサ保健・スポーツ省、プロジェクトの実行を担う国立ラパス公衆衛生校及び日本・ボリビア国立医療技術者養成校から、マリア・イサベル・フェルナンデス校長及びアナ・マリア・サルゲロ校長が出席しました。また、日本側からは、小原学JICAボリビア事務所、更に、オブザーバーとして伯耆田修日本国大使にご臨席を賜ったほか、オンラインでは、小川正子プロジェクトチーフアドバイザー及び主管部であるJICA人間開発部から上條美香氏が参加しました。加えて、今回は新カリキュラムの国家承認署名のため、ボリビア国アドリアン・ケルカ教育大臣も出席し、年に一度の主要関係者が揃った委員会の実施となりました。

今回のJCCでは、プロジェクトの成果の一つで、プロジェクトの大きな柱ともなっているボリビア国内の全医療技術者養成校で導入される予定の新カリキュラムの国家承認を行いました。保健・スポーツ省大臣及び教育省大臣が、JICAの技術協力によって作成された中等技術者養成10課程及び高等技術者養成3課程の計13課程の新カリキュラム国家承認書に共同署名した様子が、多くの報道機関によりテレビ、新聞でボリビア国内に紹介され、大きな注目を集めました。

また、2017年5月に始まった本プロジェクトも延長期間を含めて4年2カ月が経過し、今後のプロジェクト活動計画について、保健・スポーツ省大臣及びJICAボリビア事務所所長、並びに、国立ラパス公衆衛生校及び日本・ボリビア国立医療技術者養成校の両校長が、残り10カ月の活動計画の承認を行うことにより、関係者一丸となって、プロジェクト目標の達成への決意表明を行いました。

保健・スポーツ省大臣及び教育大臣は、それぞれのスピーチの中で、本プロジェクトを通じて、ボリビア国内の保健・教育分野における強化が見込まれることに大変な期待を持っているとし、これまでの日本国からの様々な協力に対し、改めて日本国民への謝意を述べました。

他方で、ご臨席を賜った在ボリビア日本国特命全権大使は、新カリキュラムによって学習の効率が上がることに加え、プロジェクトの他の活動により教員の質の向上も期待できるとし、これまで尽力された関係者の皆様に対する激励の言葉を伝えられました。

2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミックにより、ボリビア国内では、保健システムの強化や保健サービスの質の向上に対する意識が高まり、政府も国民もこれを再認識しています。このような状況下、未来の医療技術者を養成する教育施設の役割はますます重要になってくると考えます。

カウンターパートの多くが、新型コロナウイルス感染症対応の第一線で戦っていることから、今後の感染状況が、プロジェクト活動に多大な影響を及ぼす可能性は否定できませんが、残りの活動期間で、本プロジェクトの成果が最大限に発揮され、ボリビア全土で保健システムが強化・発展していくよう、関係者一同、一丸となって邁進していきます。

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2省の大臣が新カリキュラムの国家承認書に署名する様子。(手前からアドリアン・ケルカ教育大臣、ジェイソン・アウサ保健・スポーツ省大臣)

【画像】第2回JCCで交わされたミニッツを報道陣に披露する様子。(左から小原学JICAボリビア事務所所長、伯耆田修駐ボリビア日本国特命全権大使、ジェイソン・アウサ保健・スポーツ省大臣、アドリアン・ケルカ教育大臣、マリア・イサベル・フェルナンデス国立ラパス公衆衛生校校長、アナ・マリア・サルゲロ日本・ボリビア国立医療技術者養成校校長)

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日本からは、小川正子プロジェクトチーフアドバイザー及び主管部であるJICA人間開発部が参加。

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スピーチをするジェイソン・アウサ保健・スポーツ省大臣。

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スピーチをする小原学JICAボリビア事務所所長。