プロジェクトニュース:西バルカン地域諸都市を対象とした都市公共交通に係るセミナー(第3回)をサラエボにおいて開催しました!

2021年12月27日

2021年11月24日、サラエボ県交通省とJICA及びJICA専門家チームは、西バルカン地域諸都市を対象とした都市公共交通に関する第3回セミナーをサラエボにおいて実施しました。本セミナーには、サラエボ交通省やサラエボ大学のみならず、近隣諸都市のベオグラード(セルビア)、ティラナ(アルバニア)、ポドゴリツァ(モンテネグロ)の公共交通局からの代表が参加し、それぞれの都市における公共交通の現況・課題と今後の計画等について発表を行いました。また、国際援助機関である欧州投資銀行(EIB)、欧州復興開発銀行(EBRD)からも出席及び発表が行われました。

セミナーは、サラエボ県交通省大臣の挨拶からスタートし、EIB代表による交通分野の融資案件の紹介、JICA代表による公共交通分野での国際協力の取り組みの紹介等が行われました。その後、プロジェクト関連の活動として、2021年11月に実施されたグラーツ(オーストリア)における第三国研修について、参加者代表のサラエボ大学より報告がありました。

西バルカン地域諸都市の発表について、まず、サラエボ県交通省副大臣から、サラエボにて近年実施しているトラム路線拡大、トロリーバス新車両調達など、サラエボの交通改善の取り組みについて説明がありました。ベオグラード交通局からは現況の公共交通システムと、公共交通の利用率を高める各種取り組みについて紹介がありました。ティラナ交通局からはBRTを中心に都市内コリドーとネットワークを構築し、自転車レーンと駐車施設を整備する計画について紹介がありました。最後に、ポドゴリツァ交通局からは都市交通計画の紹介、及びバス運行改善、バス車両数増加、自転車推進などの取り組みで交通混雑の解消を努力している話がありました。

各諸都市からの発表後、新型コロナウィルス禍で、公共交通の利用者数が減少する中、いかにユーザーフレンドリーな公共交通を実現していくか、公共交通事業者と規制官庁との関係等について活発な議論が行われました。本セミナーにより、西バルカン諸都市の公共交通関係者間で知見や経験の共有がなされ、西バルカン諸都市の公共交通関係者間のネットワークが構築されました。

なお、本セミナーの様子はサラエボテレビ局に取材されるなど、現地でも大きく報道されました(下記リンク29分からインタビュー映像が掲載されています。)

(注)なお、本セミナーについては、マスクの着用、会場の消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、適切な新型コロナウィルス対策を講じた上で実施しています。

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セミナーの様子

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サラエボの公共交通の現状について講演するサラエボ交通省副大臣