経済成長と農家の生活を支えるゴマを振興する

2014年12月8日

2014年10月、「ゴマ生産支援プロジェクト」が始まりました。
ブルキナファソのゴマは、ここ数年でその栽培面積が拡大し、特に2000年代後半以降、生産量が右肩上がりに伸びています(2009年:約56,000トン→2013年:約130,000トン)。
労働人口の8割が第一次産業に携わっているブルキナファソでは、農業を経済成長のけん引力にしていこうと、政府も農業振興に力を注いでおり、綿花に次ぐ輸出農産品であるゴマは、さらなる生産向上と産業強化が期待されている作物です。

国際市場におけるゴマ需要の高まりや、輸出各国での生産状況の不安定化を受けて、現在、ゴマ生産地の多様化が求められており、アフリカの重要度が増しています。日本は、主にゴマ油の原料としてブルキナファソ産のゴマを輸入しており、ナイジェリアやタンザニアと並んで、ブルキナファソは貴重なゴマ供給地となっています。

しかしながら、ブルキナファソにおけるゴマ栽培は粗放的に行われていることが多く、生産性を向上させる余地はなお大きいと言えます。プロジェクトでは、適切な品種の利用、播種時期の工夫、適切な栽培技術の普及、施肥など、これまでプロジェクトの準備段階で見えてきたゴマ栽培の課題に取組み、生産性を上げることによる生産増を目指していきます。また、ブルキナファソに適した品種の導入にも取り組むことで、栽培品種の多様化と安定的な生産体制を築くことも目標にしています。

ただし、ゴマ栽培農家の生計向上やブルキナファソとしてのゴマ輸出量の増大を実現するためには、栽培技術を改善しただけでは十分ではありません。収穫されたゴマが、きちんと市場へ出て、販売されることが重要です。本プロジェクトでは、栽培に留まらず、市場までの流通を見越して、関連する団体・組織・民間企業を巻き込みながら、市場ニーズの把握や品質管理の改善を継続し、市場に求められるブルキナファソのゴマ振興に貢献していきます。