【vol.18】コンポンチュナン州Rapid Feasibility Studyの実施

2018年3月23日

2018年3月20日から23日

2018年3月20日から23日まで、コンポンチュナン州のサマキ ミアンチェイ郡クラン ルヴィアコミューンの8村で、農家の小規模養鶏ビジネスを技術支援する対象地を選定するための調査を実施しました。

コンポンチュナン州では、今年2月に女性副知事、女性子ども委員会(WCCC)の議長、女性局、農林水産局、商業局、職業訓練局、工業手工芸局、農村開発局、計画局の職員からなる女性の経済的エンパワーメント(Women's Economic Empowerment)ワーキンググループ(WEE-WG)が設立され、セクター横断的に女性の経済的エンパワーメントに取り組んでいます。この調査は、本プロジェクトのカウンターパートである女性省とコンポンチュナン州WEE-WGメンバーが協力して行う初めての活動でしたが、女性局のコーディネーションのもと、スムーズに進めることができました。

一方で、活動対象地の課題も明らかになりました。近年カンボジアでは、農村女性の多くが幼い子どもを両親に預け、週6日間、早朝から夜まで近隣の縫製工場に働きに出るようなケースが増えている傾向があります。また、男性は稲作ができない乾期に季節労働者として海外や州外に出稼ぎに出てしまう等、村の空洞化が深刻な社会問題となっています。調査を進める中で、コンポンチュナン州も同様の状況であることがわかりました。

本プロジェクトで技術支援する小規模養鶏ビジネスは、ローカルチキンと呼ばれる地鶏を飼育・販売します。地鶏は一般的なブロイラーよりも味が良いことで人気があり、都市部では特に高値で取引されています。また、鶏舎を建てること以外はさほど重労働ではなく、女性が自宅にいながら比較的容易に生産・販売することができるビジネスです。適切な養鶏技術、ビジネス計画やマーケティング、ジェンダー等の要素を組み込んだバランスの良い研修を通して、女性の経済的エンパワーメントの実現に向けて支援していきます。

今回の調査結果をうけて、2018年4月に予定されている第二回WEE-WG会合で活動の対象村が正式に承認されます。

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女性農家にグループインタビューを行っているWEEワーキンググループのメンバー

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女性農家にグループインタビューを行っているWEEワーキンググループのメンバー