プロジェクトニュース_18

2016年6月28日

ホンジュラスのラ・ウニオン生物回廊プロジェクトのJICA専門家とカウンターパートがプロジェクトサイトを訪問

2016年5月27日(金)に、MAPCOBIOのプロジェクトサイトのひとつであるバラ・デル・コロラド野生生物保護区へ、ホンジュラスのラ・ウニオン生物回廊プロジェクトのJICA専門家2名とカウンターパートのホンジュラス人5名が訪問しました。当日は、MAPCOBIOプロジェクトのカウンターパートであるバラ・デル・コロラド野生生物保護区の管理責任者のエリック・エレーラ氏が同行をしてくれました。

朝の9時過ぎにバラ・デル・コロラド野生生物保護区のジャヌーラス・デ・ガスパール地区にあるプエブロ・ヌエボ小学校に到着後、環境教育の授業を見学しました。生徒が衣装をまとい、保護区の中にいる動物や植物、昆虫に扮して、それぞれの生物多様性の中での役割と名称を自己紹介してくれました。衣装は、生徒たちの家族が協力して作ってくれたそうです。

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プエブロ・ヌエボ小学校での環境教育の授業の様子

その後ラ・アルデア村の統合農家ラス・ラグーナス農家に移動し、保護区についての説明とMAPCOBIOプロジェクトの活動についての説明を受けました。説明は、先述のエレーラ氏が行ったのですが、電気のないところでパソコンやプロジェクターが使えない場面を想定して、あらかじめ紙に印刷したテーマや説明事項を壁や画用紙などにマスキングテープを使って貼りながら説明する手法を披露しました。この手法は、エリック氏が、JICAのプロジェクトを通して学んだものです。

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バラ・デル・コロラド野生生物保護区管理担当のエリック氏からの説明を聞く参加者

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あらかじめ印刷した紙を使ってプロジェクトサイトについて説明をするエリック氏

農家の方が用意してくれた昼食を一緒に食べた後、統合農家内をくまなく視察され、その後MAPCOBIOプロジェクトの活動によって組織されたASOPROという生産者組織の代表と副代表から、組織の概要、目的、住民組織化についてどのように行ってきたのか、などの説明を受けました。

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統合農家のバイオダイジェスターの仕組みを説明してもらっているところ【右端:伊巻チーフアドバイザー、左から2人目:田中専門家】

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MAPCOBIOプロジェクトの活動によってできたASOPROという組織から説明を受ける参加者

今回の訪問の主目的は、コスタリカ環境エネルギー省保全地域システム庁(SINAC)の生物回廊エリアの保護プログラム、生物回廊内の住民組織(NGO)の取り組み、MAPCOBIOプロジェクトの活動における住民組織の関わり、環境教育、参加型環境モニタリング活動について知見を深めることで、これから始まるホンジュラスにおける技術協力プロジェクトの関係者の人的能力強化を図ることでした。

ホンジュラスの訪問チームは、5月24日(火)にコスタリカに到着して28日(土)には帰国するという4泊5日の短い日程の滞在でしたが、効率良くコスタリカの関連機関やプロジェクトサイトを訪問して帰りました。特に、バラ・デル・コロラド野生生物保護区では、環境教育の参加型手法、住民組織や環境モニタリング活動への住民の巻き込み方に興味を示し、かなり質問をしていました。また、コスタリカ人の同僚のスキルや手法にも非常に興味を示していました。

今後、ホンジュラスのラ・ウニオン生物回廊プロジェクトにおいて、コスタリカでの知見を活かした活動が行われるようになると、双方にとって喜ばしいことになるだろうと感じました。

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プエブロ・ヌエボ小学校にて集合写真