JICA専門家(日本海難防止協会)の指導で曳航訓練、ロープワーク実習を実施

2022年6月15日

巡視艇の運航能力向上を目指す

2022年1月24日~2月7日、ジブチ沿岸警備隊(DCG)を対象とした巡視艇の運航能力向上を図る活動(成果2関連)のために、JICA短期専門家(日本海難防止協会)の第3次派遣が実施されました。航海訓練の一環としてDCGの巡視艇乗組員10名に対して(1)曳航訓練、(2)ロープワーク実習に取り組みました。

曳航訓練

「曳航(えいこう)」とは、ある船がロープなどで別の船や物を引っ張って航行することを言います。曳航を始めるときや進路を変えるときなど様々な場面でロープに強い力がかかりロープが切れる可能性があるため、高い操船技術が求められます。今回の訓練では、操船技術に加えて、小型船舶、鋼船の曳航設定方法や曳航準備、曳航中のロープの張り具合等を乗組員が無線交信と目視で確認しながら安全に曳航する技術を学びました。

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船全体を結索する

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曳航索の受け取りの様子

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曳航索の状況確認

ロープワーク実習

ロープワークは船の係留や曳航などの様々な場面で用いられ、船を運航するうえで必要不可欠な基本技術です。今回を含めこれまでの一連の訓練で、もやい結びなど、船乗りにとって最も基本となる結び方を確実に素早くできるようになりました。JICA専門家に、英語とフランス語を交えながら「Good?、C’est bon?(セボン?これで良いですか?合っていますか?)」と何度も尋ね、意欲的に技術習得しようとする姿が見られました。

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ロープワークを指導する尾﨑専門家

訓練生のこれから

航海訓練の技術指導を受けた訓練生はDCGの訓練指導官となることが期待されます。本プロジェクトでは、彼らがDCGの他の職員に対して指導を行うことも予定しており、DCGの自律的な発展に繋がるよう取り組んでいます。

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修了式