ジャンボ!オーカタンガ州で本格始動

2016年2月2日

ついにルブンバシでの本格的な活動に乗り出しました。カタンガ州。実は昨年の6月の政令で、それまでの11州体制から26州体制になったことで、カタンガ州も4つの州に分割されました。これに伴いプロジェクトでは関係者の方々と話し合いを重ね、コンゴ民主共和国最南端、オーカタンガ州(注)をターゲット州に再設定することにしました。天然資源の宝庫。近隣のケニア、ザンビア、タンザニアなどの陸路による物資の移動が盛んです。

じゃんぼ!さ〜な!(こんにちは。元気かい!)
ここは東アフリカで広く話されているスワヒリ語圏内にあるので、これまでのキンシャサやマタディとはかなり異なった雰囲気がとても新鮮です。

カタンガ州への支援は、実は2014年9月から2015年2月にかけて、この州の保健人材開発計画(2015-2017)策定を行っていますが、来たるべき第2世代の計画(2017-2020)をより精度の高いもの、実態に即したものとしてゆくため、州内の保健人材状況をきちんと把握する必要があります。すなわち、保健人材データベースの作成です。

プロジェクトではコンゴセントラル州(旧バコンゴ州)で同様の活動を行ってきましたので、この経験を総動員して、オーカタンガ州に生かしていきたいと思っています。

今後の進め方としては、次のようになります。
1)データベース作成のための機材を州内の情報担当者に供与する
2)州内の情報担当者に対して、コンゴ民主共和国保健省で使用しているデータベースGESPERSOについての研修会を実施する
3)データベース作成作業計画を立てる
4)州内をくまなく回って、一人一人スタッフに面会しながら、データベースに情報を入力してゆく
5)結果を集計し、報告書を作成した上で、データを中央保健省と共有する
6)定期的なデータベースの更新作業を検討し、これを実施する

今回は、これらの活動の第1歩。州内の情報担当者を集め、情報機材を引き渡した上でデータベース取り扱いに関する研修会を実施しました。研修会実施に当たっては、中央保健省から3名の情報担当者が派遣されるという力の入れようで、保健省の意気込みが感じられました。

研修会は11月23日から3つのグループに分けて研修会が開催されましたが、この活動が現地新聞Le Phare(11月25日付)に掲載されましたので、皆様にご紹介します。

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(注)文中のオーカタンガ州は、「Haut Katanga」と書き、旧カタンガ州が4つの州に分割され、そのうちの一つがこの州となりました。Hautはフランス語で「高い」「上の」という意味ですので、日本語的には「上カタンガ州」となりましょうか。

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研修会初日に参集した各保健区の情報担当官(左)に情報機材を引き渡すところ。中央はオーカタンガ州医務局長。

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オーカタンガ州医務局保健資源課長のMr. Bertinは保健人材データベースの重要性と有効性を強調。

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今後、オーカタンガ州医務局が自立的にデータベースを維持管理する必要がある。このため、いつまでも中央保健省に頼るのではなく、医務局情報担当者自身にデータベースの指導をしてもらうことで、その自立を促進してゆく。

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数百キロ離れた保健区からやってきた情報担当者(写真中央)にGESPERSOの使用法を指導する(左は保健省情報担当者、右は石嶋専門家)。電気がほとんどなく、普段からパソコンの操作に不慣れなため、往々にして基本操作から指導する必要がある。