水産省職員向け能力開発研修(フェーズ2)の開催

2023年5月1日

2022年12月から2023年3月、JICA SDG14プロジェクトは南太平洋大学(USP)と共同で、フィジー水産省職員向けの能力開発研修(フェーズ2)を開催しました。本研修は、水産省職員をメインのターゲットとしつつ、フィジー国内の村に住むコミュニティーメンバーも一部参加されました。本研修は、2022年1-2月に開催した研修(フェーズ1)と同様、1)沿岸資源管理研修、2)沖合資源管理研修、3)ティラピア養殖研修、4)ノコギリガザミ畜養研修および、5)ポストハーベスト&水産加工研修の5科目で構成されました。また2021年11月開催のPCM(Project Cycle Management)研修内で、水産省の各課が抱える問題点について議論を行いましたが、その中で提案された「小規模プロジェクト」の進捗確認もディスカッション形式で行われました。(各小規模プロジェクトの内容は下表参照。)

小規模プロジェクトタイトル
沿岸漁業管理課 1)魚類以外の水産物に関するデータ収集
2)フィジー水揚場のマッピング
養殖課 費用対効果の高いティラピア養殖方法の確立
経済計画・政策・統計課 モトリキ島の沿岸漁業の調査
西部地方事務 モトリキ島のコミュニティベースのナマコ(Holothuria scabra)ペン養殖技術の確立
中部地域事務所 レワ県ブヌク村におけるノコギリガザミの中間育成
西部地域事務所 漁業資源の持続的な利用を通じたラウトカ漁業協同組合の経済的利益・機会の最大化
北部地域事務所 ゴリゴリ・ザコバタ・マグアタのキア島周辺における違法漁業の取り締まり強化

2022年1~2月の研修(フェーズ1)の後、水産省の各課は随時、上記小規模プロジェクトに着手し始めています。特筆すべき内容として今期のフェーズ2では、フィジー水産省経済計画・政策・統計課は、沿岸資源管理研修において、研修内で上記の小規模プロジェクト「モトリキ島の沿岸漁業の調査」のプロポーザルの改定を行い、JICA専門家及びUSP講師からの承認を得ました。

次回のプロジェクトニュースからは、2022年12月から2023年3月にかけて実施されたフェーズ2の研修の報告を4回に分けて行います。

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