管理運用規程策定のための第2回ステークホルダーワークショップの開催

2021年1月18日

2021年1月14日に、GHS本部の家族保健局が中心となり、母子手帳の管理運用規程策定のための第2回ステークホルダーワークショップをアシャンティ州の州都クマシ近郊のノダホテルにて開催しました。GHS本部から家族保健局、政策計画モニタリング評価局、公衆衛生局、薬剤保管供給管理局に加え、アシャンティ州/ウエスタンノース州/ボノ州/ボノイースト州/イースタン州保健局、UNFPAなど32名が参加し、プロジェクト専門家(母子保健、栄養)2名が現地で実施面・技術面での支援にあたるとともに、萩原チーフアドバイザー(CA)がオンラインにて技術的インプットを行いました。

ワークショップでは、管理運用規程策定にかかるこれまでの主な議論を振り返り、ドラフトが未完成となっている主要な部分につき、グループワークを行って記載内容を検討することができました。

母子手帳プログラムを国の制度として維持管理するための調整委員会の設置や、印刷・配布・改定にかかる規約の確認、ガーナ政府が2020年より新規に導入した機材薬剤の配布在庫管理システム(Ghana Integrated Logistics Management Information System, GhiLMIS[)の活用について活発な議論が行われ、母子手帳の配布在庫管理において同システムを使用する意義が強調されました。また、配布基準拡大等についても再度意見が交わされ、萩原CAは保健省やGHSに印刷の負担を過剰に負わせないよう慎重な議論が必要であるとコメントしました。グループワークでは
1)ステークホルダー・コーディネーション
2)物品管理
3)運用基準、自立発展性
の3グループに分かれて議論が行われ、全体会合では各グループから1)現状分析と2)管理運用規程ドラフトの修正・追記に対する提言が行われました。

グループワークで話し合われた主な内容

1)ステークホルダー・コーディネーション
母子保健技プロの合同調整委員会(JCC)に相当する「母子手帳プログラムの管理、運営」を行う機能を継続させるため、実質的には、GHS 家族保健局が統括し、ステークホルダー全体の意思決定には、既存の小委員会を活用する。次の合同調整委員会(JCC4)から小委員会への引継ぎも意識して開催する。

2)配布・在庫管理
在庫管理、配布には、各医療施設で台帳管理を行う他、Ghana Integrated Logistics management Information system software (GhiLMIS)を活用して、施設への配送が円滑に行われていることを州保健局やGHS本部が追跡する。手帳にバーコードを付記する取り組みも提言されている。

3)運用基準、自立発展性
配布基準、私立施設の巻き込み、広くステークホルダーによる印刷の可能性を探る必要性は認めつつ、無料配布の基準を厳守すべきこと、などが話し合われた。印刷については、自立発展性を確保するため、国家健康保険機構(National Health Insurance Authority:NHIA)や自治体、財務省、民間からの寄付金なども活用した印刷を進めるべきであることが議論された。

今後の進め方

マネジメントガイド最終化に向け、今後の作業は、ワークショップでの議論と各グループからの提案を踏まえ、GHS内のワーキンググループが同ガイドの当該部分の記載を行い、完成したドラフトを再度ステークホルダーが確認することとなりました。また、政府や民間による印刷を広く募るため、印刷支援の行い方マニュアルを作成、広く告知することも検討されています。

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