チャフル市の妊婦さんの栄養状態について

2018年9月13日

プロジェクトで行っている一次、二次医療施設の栄養改善研修は、対象地域を拡大して継続されています。今月はチャフルの医療従事者を対象に行われました。研修でファシリテーターを務めた医療者からは「研修は私たち医療者がコミュニティーの医療施設を訪れる人に対してより良いサービスが提供できるよう役立っています。とりわけ、栄養不良の予防や妊婦死亡のための取り組みはコミュニティー開発と一緒に行っていきたい。」という感想がありました。

チャフル市はイシル地域にある市の一つです。この地域には先住民が多く暮らし、公用語のスペイン語を話さない人も多くいます。イシル地域の母親の31%程度は読み書きが出来ないと言われており、必要な情報を伝える方法も重要になってきます。また、妊娠中~後期の食事内容も適切でないとされており、摂取カロリーの77%を炭水化物から得ていると言われています。このような結果、体重だけ見ると普通~肥満の妊婦さんは90%を超え、極度の栄養不良状態は少なく見えますが、42%の新生児が低体重で生まれてくるというデータもあります。色々な栄養素を摂るために、もっと食事の種類を増やすという考えを伝えていく必要があることが分かります。個人の栄養状態は、体重や見た目で判断するべきでは無いのです。

食生活を改善する取り組みを、コミュニティー開発の取り組みと一緒に行っていきたいという考えは、個人の食生活が文化、習慣、地域性、民族性、そして生活レベルと関係があることを考えると、良い考えであるかもしれません。

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正しい身長・体重測定方法を学びました。

【画像】イシル地域地図