第1回病原微生物検査エコートレーニングの実施

2019年4月30日

2019年4月22日~26日、国家医薬品食品監督庁(BPOM)西カリマンタン州ポンティアナク支所にて、第1回病原微生物検査エコートレーニングが実施されました。トレーニングには10名の微生物検査担当者が参加し、腸管出血性大腸菌O157の検査法等の技術指導を受けました。参加者は、開催地であるカリマンタン島のポンティアナク支所から6名、中央カリマンタン州のパランカラヤ支所から1名、スマトラ島のランプン州及びベンクル州の支所から各1名、ジャワ島ジャカルタ首都特別州のチランカップ支所から1名と広い地域から集まりました。エコートレーニングとは、日本人の専門家から直接に指導を受けて技術・知識を習得したBPOM中央ラボの職員が、地方支所職員に対して技術指導を行なうことで効率的に技術を普及する方法です。今回講師を務めたMs. Nur AiniとMs. Sri Suratiは2018年10月に東京農工大学(3週間)と横浜検疫所(1週間)で研修を受けました。また、2019年2月には横浜検疫所からBPOMに派遣された短期専門家から10日間にわたって、3月には東京農工大学から派遣された専門家から3週間にわたって、直接に技術指導を受けたほか、長期専門家として派遣されている塚本専門家からも日常的に指導・助言を受けているBPOM中央ラボの中核の職員です。エコートレーニングにかかる予算の手配から内容の検討はこの2人が中心となってBPOMが行いました。病原微生物検査分野では初めてのエコートレーニングでしたが、効率的に計画・実施されており、開始前と終了時に筆記テストを行うことで参加者の理解度を図り、上位3名の優秀者を表彰してモチベーションを高めるなどの工夫がされていました。

ポンティアナク支所の検査施設は、検査能力の国際標準であるISO/IEC17025認定を取得済みでメンテナンスが行き届いていました。ポンティアナク支所長のMs. Susan Gracia Arpan はBPOMとJICAが実施している本プロジェクト活動に非常に協力的であり、今後もより効率的な加工食品検査法を取り入れるための予算措置を検討中とのことで、職員一同の真剣な取り組みを随所に感じることができました。

病原微生物検査エコートレーニングは、6月には中央ジャワのスマラン支所で、9月にはジョグジャカルタ支所で実施される予定です。

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